雲雀丘花屋敷駅[阪急](兵庫県宝塚市)~閑静な住宅街に潜む2駅統合と日本初のトロリーバスの波乱の歴史が熟成された魅力を放つ運行上の境界駅~

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関西屈指のお屋敷街である兵庫県宝塚市雲雀丘(ひばりがおか)と同川西市花屋敷を跨ぐ、宝塚線の2面4線の地上駅で、日中全ての普通が終点となる運行上の境界駅。

漢字6文字という駅名の長大さで有名だが、元々は別の駅であった雲雀ケ丘駅と花屋敷駅が、戦後の宝塚線の編成長大化に伴い統合されたことによる。

駅から東に数百メートルの至近距離に存在した旧・花屋敷駅は、わずか4年で廃止となった日本におけるトロリーバス発祥の地としても有名で、戦後高度成長期の編成長大化によって廃止・統合の運命をもたらした急カーブと共に、閑静な高級住宅地に潜む波乱の歴史を感じさせる味わい深い駅となっている。

また、阪急では数少なくなったパタパタ式(反転フラップ式)発車案内板が現役で活躍する姿が見られるのも、鉄道ファンにとってはたまらない魅力となっている。

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外観・駅周辺

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関西屈指の高級住宅街である兵庫県宝塚市雲雀丘(ひばりがおか)。雲雀丘花屋敷駅の西口は、その邸宅街の真ん前に位置している。

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阪神間には数多くの高級住宅街があるが、この雲雀丘地区は、電鉄会社か土地会社による開発が主流の中において、数少ない阿部元太郎という財界人・個人によって開発された住宅地らしい。

そして、雲雀丘花屋敷駅の統合元の一つである旧・雲雀ケ丘駅は、阪急(その前身である箕面有馬電気軌道)ではなく、何と阿部氏による私設の駅だったという逸話も残されている。

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その西口からは、駅の北側に沿って細い側道が伸びており、、、

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駅東口に繋がる。高級住宅街の表玄関にしてはややレトロ感のある一軒家のような駅舎が特徴的だ。

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その東口駅舎にはバスターミナルが備わっており、ここから山の手に向かう阪急バスが路線を走らせている。

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そして、この東口は既に川西市域に入っており、この周辺が花屋敷と呼ばれるもう一つの邸宅街である。

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実はもう一つの統合元である花屋敷駅は、阪急宝塚線(当時:箕面有馬電気軌道)開通当時の1910年(明治43年)から存在したが、雲雀ケ丘駅はその6年後に前述の阿部氏が私設で設置した駅だった。

旧花屋敷駅と日本初のトロリーバスである日本無軌道電車・花屋敷停留所跡

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では、その旧・花屋敷駅はどこにあったのかというと、雲雀丘花屋敷駅東口から線路に沿った側道を東に進んでいく。

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中型車が徐々に幅を利かせつつある路線バス業界にあって、こんな細い道でも大型バスが堂々と走っているのは驚きだ。

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そして、その側道を350mほど進んだところにある踏切。花屋敷踏切と呼ばれるこの場所が、旧・花屋敷駅の東端であったらしい。

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その花屋敷踏切から西方向の雲雀丘花屋敷駅方向を望む。

ここから西に向かって花屋敷駅のホームが伸びていたが、ホームの延伸が困難な急カーブであることに加え、そのカーブの先はもう雲雀ケ丘駅であったことから、戦後高度成長期の車両編成長大化を機に両駅が統合されることとなったようだ。

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その旧・花屋敷駅を通過する6000系普通梅田行き。

宝塚線開業当時から存在しかつ急行停車駅であったにも関わらず、後から設置された雲雀ケ丘駅と統合されることに対して激しい存続運動がおこり、1961年(昭和36年)の統合後も1年以上も営業を続けたという異例の事態が発生したらしい。

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この花屋敷駅が急行停車駅であった理由は、駅の北側に存在する。

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その旧・花屋敷駅跡から北に150mほど進んだところにあるこの場所。

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現在は阪急バスの花屋敷停となっているこの場所に、実は1928年(昭和3年)から4年間、日本初のトロリーバスである日本無軌条電車の花屋敷停が存在していたのだ。

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かつてここから北に2キロ離れた山奥には温泉が湧いており、その場所を「新花屋敷温泉」として開発した大阪の呉服商・田中数之助によって、同地へのアクセス線として開業されたのが、日本最初のトロリーバスである日本無軌条電車であった。

しかし、残念ながら乗り心地に悪さと相次ぐ故障によって乗客が遠のき、わずか4年で廃止された。その路線は、現在雲雀丘花屋敷駅前発着の阪急バス・満願寺線に引き継がれている。

改札口・コンコース

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旧・雲雀ケ丘駅付近にある宝塚市雲雀丘側の駅西口改札。今でも「阪急電車」と表記されている駅は、当駅以外ほとんど残っていないのではないだろうか。

旧・雲雀ケ丘駅時代は、モザイク床にステンドグラスの窓、そして駅を設置した阿部元太郎の銅像も備えた豪華な造りの駅であったらしい。

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一方の川西市花屋敷側の駅東口。

1961年(昭和36年)に雲雀丘花屋敷駅は開業したが、その後1年余りの間花屋敷駅が存続していた時は、両駅間のホームの端同士の間がわずか4mしかなかったらしい。

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ホーム間の往来は地下の連絡通路で行う。1日の利用客数が12000人程度の駅であることもあってか、コンパクトな造りとなっている。

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そして、1・2号線ホームの宝塚寄りには、当駅南に存在する雲雀丘学園の学生用の専用出口が設けられている。

雲雀丘学園は、この地にふさわしい学園を要望する地域住民の手によって設立されたという、地元愛が詰まった学園らしい。

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時刻表

宝塚線:大阪梅田・宝塚方面

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当駅は日中の全ての普通が終点となる運行上の境界駅であるため、宝塚方面行きは朝時間帯を除いて、急行のみの運転(ただし宝塚まで各駅に停まる)となる。

梅田方面行きは、宝塚始発の急行と当駅始発の普通が接続を行う形となっており、急行の3分後に発車する普通は十三梅田まで先着するダイヤとなっている。

朝ラッシュ時よりも夕ラッシュ時の本数が多く、17時台には普通が日中の倍の12本も運行されるのが特徴的である。

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乗り場

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ホームは島式2面4線の構造。

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日中の普通の終着駅であるため、その存在は余りにも有名だが、当駅成り立ちの経緯は意外と知られざるトリビアかもしれない。

【1・2号線】宝塚線:宝塚方面

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朝時間帯以外はすべての普通は当駅止まりとなり、待避線の1号線に入線し、、、

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後続の急行宝塚行きと接続する。急行ではあるが、終点・宝塚まで各駅に停車する。

写真の5100系は、かつては京都線でも走行し、当初は6000系となる予定だったが、京都線からの乗入れる大阪地下鉄60系との番号重複が管理上問題となったことから、5000系と5200系の間の5100系が採用された大ベテラン車だ。

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ホーム中ほどにある連絡橋は阪急電鉄の社員専用の通路であり、一般乗客は地下通路しか通れない。

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1号線ホーム側から南方向を望む。高級住宅地・雲雀丘の雰囲気を象徴する大邸宅が駅の真横に堂々と居を構えている。

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ホーム西寄りから宝塚方面を望む。隣の山本駅との間に、1971年(昭和46年)に開設された平井車庫がある。

当駅は開業当初は相対式2面2線構造の駅であったが、当車庫開設に伴い2面4線構造に拡張されたらしい。

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そして、急行をやり過ごした当駅止まりの普通は、営業運転が終わった後も種別・行先幕を変更しないまま、平井車庫付近にある引上げ線へと向かう。

京都線の高槻市駅も日中の普通の終点となっているが、京都線の場合は同駅入線直前に「回送」幕に変更される。

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その平井車庫付近にある引上げ線はやや距離が離れており、当駅から肉眼で確認することは出来ない。

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また京都線・高槻市駅の場合、同駅止まりの普通は、本線に入線して乗客を降ろした後、後続の電車を待たずに引上げ線に引き上げていく。

高槻市駅では、後続の準急が同駅で特急の待ち合わせをするために、本線・待避線ともにすぐに明け渡す必要があるためである。

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次の6000系の当駅止まりの普通が接続する急行宝塚行きは9000系で到着。日中はこの普通と急行の共演が10分ごとに延々と繰り返される。

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当駅は平井車庫に近接していることから、社員用の連絡橋を渡った先にある北側2階の施設は、阪急の事務所となっている。

【3・4号線】宝塚線:大阪梅田方面

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当駅始発の普通・梅田行きは、前述の平井車庫付近の引上げ線から外側の4号線に入線する。

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当駅は1日の利用客数が12000人程度と、本線の駅にしては利用客数は多い方でない。

しかし、車庫に近接する運行上の境界駅であることに加え、豊中ー宝塚間で唯一緩急接続が可能な駅であることもあり、かつて特急が設定されていた時代でも、その停車駅として名を連ねていた。

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そして、4号線の始発の普通電車は、3号線にやってくる宝塚始発の急行梅田行きを受けてから発車する。

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当駅は、阪急ではもはや数えるほどしか残っていないパタパタ式(反転フラップ式)発車案内板が現役で活躍する姿が見られる貴重な駅でもある。

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次の4号線の当駅始発・普通梅田行きは、6000系でやってきた。

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そして、本線の3号線にやってきた急行梅田行きは、同じ6000系だ。

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宝塚始発の急行と当駅始発の普通が当駅で緩急接続を行い、、、

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普通は急行の3分後に発車し、十三梅田まで先着する。

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ホーム東端から、旧・花屋敷駅と現在隣駅となった川西能勢口駅方向を望む。

この急カーブの存在がなければ、優等停車駅であった花屋敷駅の廃止はなかったのかもしれない。

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[阪急雲雀丘花屋敷駅]5100系当駅止まりの普通電車入線風景201603

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