阪急における大阪府高槻市の中心駅で、阪急京都線に属する2面4線の高架駅。
土日の快速特急以外の全営業列車が停車する主要駅で、日中の大阪方面からの各駅停車はすべてこの駅止まりとなる運行上の境界駅でもある。
徒歩圏内にあり、1997年(平成9年)より新快速が終日停車となったJR高槻駅に客を奪われる状況となっており、利用客数はJR高槻の13万人の約半分程度となっている。
一方で、1993年(平成5年)に高架化された駅舎は、茨木市駅と瓜二つという声もあるものの、阪急の主要駅にふさわしい美しさと風格を放っている。
目次
外観・駅周辺
駅南口方面
阪急京都線の運行上の境界駅である高槻市駅。その南西側より望む。
今度は駅南東側より望む。商店が密集した賑わいのある光景だ。
駅南西側にある城北通商店街。高槻市駅と国道171号線の約100mを結ぶ、飲食店の多い商店街だ。
駅北口方面
駅北側は南側より密集度はやや緩和される。
駅と並走する阪急みずき通りは、府下に2つしかない市営バスの重要な幹線ルートとなっている。
その阪急みずき通りを南東方向に望む。ここから約1キロ進んだところに高槻市役所がある。
駅北口から東側、徒歩圏内にあるJR高槻駅までの間は、多数の商店街が軒を連ねる市内有数の繁華街となっている。
駅北西側には、阪急みずき通りに面する高槻センター街がある。
1931年(昭和6年)に「新京町商店街」としてオープンし、「大阪オンリーワン商店街創出事業」にも採択された、大阪を代表する商店街である。
その高槻センター街を抜けると、百貨店松坂屋をはじめとする大型商業施設が集まるJR高槻駅前の目抜き通りに出る。
多数の商店街と百貨店も有する高槻は、大阪府三島地区最大級の商業集積地となっている。
上の写真の場所を北に直進すると、1日13万人もの人が利用する北摂最大の新快速停車駅である、JR高槻駅南口にたどり着く。
バスターミナル
バス停は駅の南北に2か所存在する。
北側は高槻市営バスの阪急高槻駅停。市内南部への路線が発着する一大ターミナルで、ほぼすべてのバスがJR高槻駅まで直通する。
そして、駅南側には京阪バスの阪急高槻停があり、京阪バスのドル箱路線である枚方高槻線の枚方市駅行きが10分間隔で運行されている。
商店街の間を縫うように京阪バスの大型車が走行する姿は、なかなか見ものの光景である。
コンコース・改札口
1993年(平成5年)の駅高架化に合わせて開業した商業施設・ミング高槻。
その南北自由通路の中央にある階段を上ったところに、、、
阪急高槻市駅の改札が1か所ある。
当駅の開業は国鉄高槻駅に遅れること約半世紀の1928年(昭和3年)。
当初は高槻町駅と名乗り、駅を開業させたのは阪急ではなく、何とライバル京阪の子会社である新京阪鉄道であった。
改札内コンコース。
その後、現駅名に改称された1943年(昭和18年)に、阪急京都線の母体である新京阪は阪急と合併したが、戦後まもなくの1949年(昭和24年)に現京阪が分離した際に阪急に残った。
時刻表
京都線・京都河原町方面
京都方面の日中は梅田からの普通がすべて高槻市止まりとなるので、準急が各駅停車の役割を果たし、特急と共に6本/時の運転。全列車基本河原町行き。準急は当駅と桂で特急の待ち合わせを行うため、京都への速達乗車機会は6本/時でJRの8本より少ない。
ただし、JR京都駅が烏丸八条に対して、阪急は繁華街である四条通を通るため、差別化が図られており、新快速との競合がいくぶん回避できている。京都の繁華街と観光地へはJRより阪急の方が利便性で優位に立つ。
朝ラッシュ時の優等は通勤特急と快速急行。夕方ラッシュ時は通勤特急・快速急行・快速となっているが、どれも高槻市以降の停車駅は2000年までの急行と同じ(長岡天神・桂・西院・大宮・烏丸・河原町)。
京都線・大阪梅田方面
日中時間帯の梅田方面は、京都方面からの特急6本・準急6本に加え、高槻市駅始発の普通が6本加わるので(梅田行:3本、天下茶屋行:3本)、18本/時と、JRの16本/時を上回る。しかも複々線ではないので、かなりの高密度運転となっている。
ただし、準急も普通も梅田までは先着しないため、梅田までの速達乗車機会は6本/時とJRと比して半減。
興味深いのは、朝ラッシュ時の運転本数が日中の運転本数よりも少ないという驚きの事実(7時台・8時台は17本/時)。快速・新快速が倍増するJRとは状況が異なっており、梅田方面の速達輸送で勝負をする気は端から捨てている様子。
乗り場
ホームは島式2面4線。
【1・2号線】京都線:京都河原町方面
ほぼ同時期に高架化され、何かと比較されがちな隣のライバル都市・茨木市駅と瓜二つの見た目をしている。
駅票。東隣の上牧駅との距離は4.3kmあり、阪急線内では最も長い。
当駅の利用客数は1日約64000人。阪急線内第8位の主要駅だが、競合となるJR高槻駅の半分程度で、実は茨木市駅をも若干下回っている。
ホーム端から東側の上牧・河原町方面には、当駅折り返し電車用の引上げ線が設置されている。
上の写真の場所から北方向を望む。瓜二つと揶揄される茨木市駅との違いもホームの外を見れば判別可能だ。
日中は梅田・河原町両方向の特急が離合する。ともに阪急京都線の主役を張る3扉転換クロスシート車の9300系だ。
そして、特急は当駅以遠各駅に止まる準急との緩急接続を行う。停車中は8400系。
2001年(平成13年)のダイヤ改正以降日中の普通はすべて当駅止まりとなったが、朝夕ラッシュ時は終点の河原町まで運行される。
2300系引退の今、阪急京都線最古参となった3300系が独特の走行音を響かせながら活躍している。
日中の当駅止まりの各駅停車は本線の2号線側に停車し、乗客を降ろしてすぐに引上げ線に入る。
待避線の1号線で特急の待ち合わせを行う3300系準急の河原町行き。
準急は2007年(平成19年)にそれまでの急行に代わる種別として登場。当駅以遠は各駅に停車し、桂で再度特急の待ち合わせを行う。
京都方面の準急は当駅で特急を退避するが、梅田方面の準急の特急待ち合わせは茨木市駅で行われる。
本線の2号線に到着した9300系の特急河原町行き。当駅への特急停車は、JR高槻駅に新快速が終日停車となった1997年(平成9年)。
新快速の高槻停車の打撃は大きく、当駅の利用客数は同年以降1万人以上も減少してしまった。
1号線の3300系準急と2号線の9300系特急との並び。
利用客数ではJRに劣るものの、立派な高架ホームは阪急の主要駅にふさわしい風格を備えている。
元々高速輸送を企図して建設された阪急京都線も、JR京都線に負けない良好な線形を保っている。
【3・4号線】京都線:大阪梅田方面
当駅から大阪方面は、京都方面からの特急・準急に加え、当駅始発の各駅停車が加わり、日中毎時18本の大頻発体制となる。
内側3号線に当駅から通過運転を行う8300系準急大阪梅田行きが到着。
準急は茨木市まで先着し、同駅で後続の特急梅田行きの待ち合わせを行う。9300系同士の特急が並んだ。
魔改造された7300系の残念特急との遭遇は、撮る側にとってはなかなか貴重なショットだ。
当駅始発の各駅停車は、準急・特急が発車したのちに、引上げ線から外側4号線に入線してくる。
まずは8300系の天下茶屋行き。淡路から千里線に入って、そのまま地下鉄堺筋線に直通する。
その10分後に3300系の梅田行きが4号線に入線してきた。普通は梅田行きと天下茶屋行きが交互に運行されている。
えきログちゃんねる
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途中の桂で後ろ2両の切り離しが行われる旨のアナウンスがなされます。
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