南海本線住吉大社駅に隣接する阪堺上町線の公式の終点である頭端式2面2線の地上駅。
実に100年以上前(大正13年:1913年)に建設された年季のある駅舎が特徴的で第2回近畿の駅百選認定駅となっている。
しかし、かつて1日約200本の列車の発着があったものの、2014年3月のダイヤ改正で、平日1日5本、土休日4本のみに大減便されるという格下げの憂き目にあう。
但し、当駅から徒歩1分もない場所に、列車が頻発する阪堺線の住吉鳥居前電停が存在するため、当駅の格下げによる周辺乗客の影響はほとんど無い模様。
[2015/9/5追記]
大変残念だが、2015/8/28に阪堺からのプレスリリースにより、2016年1月30日をもって、当駅が廃止されることが正式に発表された。
外観
高架駅である南海本線の住吉大社駅。その足元に阪堺上町線の住吉公園駅がある。
これがその駅舎。大正2年(1913年)に設立された実に100年以上の歴史ある駅舎で、第二回近畿の駅百選に認定されている。
その両駅の並び。現在は住吉大社駅を名乗る南海の駅だが、1979年(昭和54年)までは阪堺と同じ住吉公園駅を名乗っていた。
この手前の通りは紀州街道。その通りを走っている併用機道は実は阪堺線の併用軌道。
実はこの場所は阪堺線の住吉鳥居前電停のあるところ。住吉公園駅とは実に徒歩1分もかからない場所にある。
だから、この駅からでも住吉大社の鳥居がはっきりと見える。
乗り場
上町線:天王寺駅前方面
2面2線の頭端式ホーム。
そして驚きなのが時刻表。何と平日1日5本、土休日4本のみ、しかも朝7時48分から8時24分(平日)までと何と営業時間は1時間にも満たない。
従って、訪問した時間帯にはすでに駅が閉鎖されており、住吉鳥居前からの乗車が掲示板で案内されている。
近畿の駅百選にも認定されたにも関わらず、静寂な時間が大半を占めるため哀愁感が漂うホームとなっている。
南海の駅は1980年(昭和55年)に高架化されたが、阪堺の駅はそのまま地上駅として残った。
当駅は上町線の公式上の終着駅だが、2014年のダイヤ改正により上町線と阪堺線の主従が逆転され、上町線の電車は住吉から阪堺線に乗り入れて阪堺線の終点浜寺駅前まで行くことになった。
そして、2016年(平成28年)1月末をもって、実質的な盲腸線となってしまった当駅ー住吉間の廃止が決まり、残念ながら100年超の歴史に幕を閉じることとなった。
写真奥には1日数本だけ発着していた住吉電停4番のりばが見えるが、それも1月末をもって廃止となる。