大阪ミナミの中心地なんばから西へたったの1.5kmしか離れていない場所にある、街中の秘境駅として有名な南海汐見橋駅と全く同じ場所に2009年に建てられた阪神なんば線の1面2線の地下駅。
計画段階では南海と同じ「汐見橋」となる予定だったが、地下鉄千日前線との乗り換えを重視したため、数百メートル離れているにも関わらず、地下鉄駅と同じ「桜川」に変更された経緯がある。
大阪難波駅西側にあった引上げ線3本のうち2本が阪神線との直通運転開始で本線利用となったことから、桜川駅西側に2本の引上げ線を設置。
それに伴って、桜川駅までは近鉄が運行管理を行い、乗務員交代も当駅で行うこととなったことから、利用客は4千人程度だが、近鉄と阪神の運行上の交換駅として機能している。
外観
これが汐見橋交差点の北西角。この交差点の4角に阪神桜川駅の出入口が存在する。
地下鉄桜川駅は、ここから東に350m程度いったところにあり、肉眼では確認できない。
その代わりに肉眼ではっきりと確認できるのが、乗換駅に指定されていない南海汐見橋駅。
汐見橋交差点南東角に並んでいる。全く同じ場所にあると言って過言ではない。計画段階では「汐見橋駅」になる予定だったのだ。
それが、ここから見えない地下鉄との乗り換えを重視して、桜川駅に変更されてしまった。
駅名設定時によくある様々な政治力学が働いた結果なのだろう。
右手に見える南海汐見橋駅は、街中にある秘境駅として鉄の間では超有名。
以前はもっとレトロな雰囲気があったが、阪神なんば線開業に合わせて、外装だけはリニューアルされた。次回の記事で紹介したい。
上の写真の後ろにある1番出入り口のエスカレーター付近。奥にレトロ感満載の南海汐見橋駅のホームが見える。
改札口・コンコース
改札口は1か所。利用客は4千人程度なので簡素な作りだ。
上の写真の改札口付近から東側を望む。これが東の350m離れた乗り換え指定駅である地下鉄桜川駅につながる連絡通路。
切符売り場もシンプルな作り。
改札内コンコースは余裕のある作りがなされているが、人がほとんどいない。
時刻表
阪神なんば線:尼崎・神戸三宮方面
阪神なんば線は全列車西九条までは各駅に止まる。
日中は1時間当たり9本で、尼崎行き普通が6本(区間準急も各駅に停車)、西九条から尼崎まで止まらず、その先の神戸三宮まで直通する快速急行が3本の計9本/時の体制。
夕ラッシュ時も本数は増えないのが特徴だが、快速急行が尼崎まで各駅停車となる。
阪神なんば線:難波・奈良方面
反対側は全列車難波から近鉄奈良線に直通する。
日中は奈良行き快速急行:3本、奈良or大和西大寺行き区間準急:3本、東花園行き普通:3本の計9本/時の体制。
こちらも夕ラッシュ時でも本数は変わらないが、車両増結で対応している。
乗り場
ホームは地上の千日前通のカーブに合わせて、尼崎方面に向かって左にカーブしている。よく見ると、尼崎方面と難波方面で壁の装飾が違うのがわかる。
尼崎方面ホーム側の壁装飾はラインが横。
難波方面ホームの壁装飾のラインは縦。平日昼間とはいえ、ホームに自分以外誰もいない。
難波方は一部吹き抜け構造になっている。ホームは21mの近鉄車10両編成へ対応可能なので長い。
駅票。阪神仕様だ。
大阪難波止まりの電車が回送で流れてきた。かつて大阪難波駅西側にあった2本に引上げ線が、桜川駅西側に移設された関係で、このような光景が見られる。
従って、大阪難波駅から桜川駅までは近鉄が運行管理を担っており、乗務員交代もこの駅で行われる。
1番のりばに阪神1000系の快速急行奈良行きがやってきた。阪神車は3扉19m車だ。
2番線に近鉄9820系の快速急行神戸三宮行きが入線。近鉄車は4扉21m級と大味だ。異なる規格の電車が同じ路線を走っている。
その快速急行が発車。この駅では降りる人も乗る人もいなかった。
えきログちゃんねる
[阪神なんば線桜川駅]奈良行き快速急行接近放送201604
[阪神なんば線桜川駅]神戸三宮行き快速急行接近放送201604
[阪神なんば線桜川駅]各駅停車尼崎行き接近放送201604