大阪市の中南部、南北に走る谷町筋と東西に走る千日前筋が交差する谷町九丁目交差点にある、大阪地下鉄谷町線と千日前線の地下駅。
谷町筋から一筋東にある上町筋沿いにある近鉄大阪上本町駅とは、地下通路を介した徒歩連絡が可能で、乗り換え指定駅となっている。
開業から半世紀経ったホームは往年の年季が入っており、将来的な長編成化を企図して建設された長いホームも、現在はホーム端の未使用部分が怪しさ伴う閉鎖空間となっており、何とも言えない哀愁感を漂わせている。
目次
外観
南北に走る谷町筋と東西に走る千日前通が交差する谷町九丁目交差点。この四隅に谷町九丁目駅の出入口がある。
谷町筋は上下合わせて8車線、千日前通りは9車線と、両通り共にとても道路幅が広いので開放的な雰囲気だ。
谷町九丁目交差点から西方向を望む。上町台地の西端に位置するため、ここから長い下り坂となっている。
このまま進めば難波(なんば)に繋がる。
今度は東方向を望む。谷町筋から一つ東を通る上町筋沿いに近鉄大阪上本町駅がある。当駅から徒歩圏内にあり、乗り換え駅に指定されている。
今度は南方向を望む。谷町筋は交通量が激しかったため、昭和40年代に地下駅と一体で千日前通をくぐるアンダーパスが整備されている。
改札口・コンコース
駅構内図。谷町線は相対式2面2線、千日前線は島式1面2線の構造だ。
谷町九丁目交差点を降りてきたところにある、谷町線の中改札。
その中改札を正面から。ホームは浅いところにあり、改札口から1番線に直結している。
上の写真の場所を後ろに振り替えると、千日前線東改札、近鉄大阪上本町駅に繋がる連絡通路。
谷町線中改札を改札内より。
谷町線ホームは相対式なので、反対方向ホームに行くには、連絡通路を通る必要がある。
その連絡通路を通って到着した東梅田・大日方面ホームに直結する西改札。
これは谷町線と近鉄大阪上本町駅をつなぐ連絡通路の途中にある千日前線の東改札。
千日前線は1面2線の構造で、谷町線の下を通っている。駅の両側が連絡通路となっている。
北側の連絡通路を近鉄大阪上本町駅方向に撮影。ここから上本町駅まで徒歩6分程度で行ける。
時刻表
谷町線
天王寺・八尾南方面
谷町線の平日日中は5分間隔の運転で終点の八尾南行きと途中の文の里止まりが交互に発車する。
それにしても、この放置プレイされた感のある時刻表が、この駅全体を包む何とも言えない哀愁感を醸し出している。
東梅田・大日方面
北行きは大日行きと途中の都島止まりが交互に発車。
大阪上本町駅と同程度の1日約7万人の人が利用する谷町線内では第6位の利用客のある駅なのだが、おざなり感が否めない。
千日前線
今里・南巽方面
千日前線は、基本全線通しの運転で、日中は1時間あたり8本。
なんばから鶴橋まで完全に並行する近鉄線との競合に勝てず、短い4両編成のコンパクトな運行形態。
なんば・野田阪神方面
西行きも日中は1時間あたり8本で全列車が野田阪神行き。並行する近鉄との輸送量の差は歴然。
乗り場
谷町線ホーム
【1番線】天王寺・八尾南方面
谷町線の駅票。高僧の袈裟の色に由来するロイヤルパープル色。
1番線ホーム。1968年の開業から半世紀近く経ち、往年の年季が感じられる。
そして、その1番線ホームの北の端に進むと、何やら怪しげな空間の匂いが、、、
柵止めされた先に何と駅票が存在。長編成を企図してホーム端まで駅票を設置していたのが、実現することなく、未使用部分を閉鎖したのだろう。
未使用部分のホームは閉鎖されたが、駅票はまだ寂しく残ったまま。この駅を漂う何とも言えない哀愁感の正体はここにあったのだ。
その1番線に新型車両30000系の八尾南行きが到着。
今度の1番線は文の里止まりの電車。1番線と2番線の間は壁でふさがれている。
その文の里行きが22系で到着。
その横顔を拝見。
谷町線ホームが相対式になっていて、かつ1番線と2番線の間が壁で覆われているのは、前述のアンダーパスが駅の直上を通っている関係から、この壁で覆われた部分に機械室と電気室を設置したからとのこと。
【2番線】東梅田・大日方面
半世紀の年季が刻まれたホーム。2番線は梅田(東梅田)方面に向かうので、1番線より利用客が多い。
その2番線に30000系の大日行きが到着。谷町線は6両編成。ホーム端の閉鎖空間を勘案すると、ゆくゆくは8両編成を企図していたのだろう。
その30000系の横顔。
次にやってきた途中の都島止まりの電車も同じく新型車両の30000系だ。
その横顔。谷町線は30000系を最初に導入した路線だ。
そして、2番線側にも、閉鎖された空間に駅票が寂しく佇んでいる。写真では見えないが、実はこのさらに奥に閉鎖された階段も存在する。
千日前線ホーム
千日前線の駅票。難波新地や千日前のネオンサインをイメージした紅梅色。
千日前線は島式1面2線の構造。谷町線ホームの開業から1年後の1969年に開業。当初は終着駅だった。
1番線からは東行きの鶴橋・今里・南巽方面行きの電車が発車する。市交最初のLCD案内板が設置された路線だ。
2番線は西行きのなんば・野田阪神方面行きの電車が発車。ワンマン運転を行うため、大阪地下鉄路線で最初にホームドアが設置された。
完全並走する近鉄との差別化を図るためか、千日前線は大阪地下鉄の先端サービスが先行導入されている。
そして、ここにもあった、ホーム東寄りにある未使用部分の閉鎖空間。
千日前線側にも、ゆくゆくは長編成化を企図していたことを想起させる駅票が残っている。
谷町線ホームと比べるとかなり長い閉鎖空間。将来的に8両編成を企図していたのだろうか。
谷町線との乗り換えに近いホーム西寄りは、まだ人通りも多い。1番線に25系の南巽行きが到着。
2番線には同じく25系の野田阪神行き。ワンマン運転なので、扉の開閉も運転士が行う。
えきログちゃんねる
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