1993年(平成5年)に、廃止となる南海天王寺支線の代替路線として、これまでの終点動物園前駅から、四半世紀ぶりに延伸開業した2面3線の地下駅で、堺筋線の終着駅。
南海天下茶屋駅とは改札口同士が対峙した乗り換え容易な設計となっており、関空へのアクセス拠点として、阪急・京都河原町方面からのアクセス特急を運行させる構想があったが、実現化には至らず。
それでも、大阪市中心部及び阪急沿線へのアクセス拠点となった効果は大きく、南海天下茶屋駅を飛躍的に発展させた起爆剤となった駅である。
外観
天下茶屋駅東口。下町の駅とは思えない豪華な風貌。これが、下町の小駅から中核駅へと大変身を遂げた姿だ。
上の写真から東方向を望む。奥の通りを200mほど行くと、阪堺線の北天下茶屋電停につながる。駅周辺は下町の風情が残っている。
今度は駅の西側。
ここは、南海電車の天下茶屋車庫・工場のあった場所。ショッピングモールが建設され、土地の再利用が進んでいる。
そのモール内から天下茶屋駅方向を望む。市内中心部と阪急線につながる堺筋線との乗り換え効果は、駅に大変貌をもたらした。
駅西口に接近。左手の南海天下茶屋駅と右手の地下鉄天下茶屋駅は、対面での乗り換えが可能となっている。
地下鉄堺筋線の改札口正面。1993年(平成5年)に動物園前駅から延伸開業した。
その反対側にある南海電車の天下茶屋駅。こちらは1885年(明治18年)南海の前身・初代阪堺鉄道開通と同時に開業した、南海で最も古い駅の一つ。
長らく地上駅であったが、堺筋線との接続駅化を機に、1995年に高架化し、近代的な駅に生まれ変わった。
その生まれ変わった南海の駅から、地下鉄天下茶屋駅方向を望む。
改札口・コンコース
改札内コンコースは、南海と接続し、関西空港へのアクセスルートになることを見越してか、かなり広めに設計されている。1日の利用客数は約7万人と、開業当時からほぼ倍増した。
開業から20年程度しか経っていないので、他の堺筋線の駅と違って、明るく開放的な雰囲気が印象的。
通常は、2・3番線のみが使用されている。
1番線は普段は閉鎖されている。
1番線からは1日1本のみが、錆取り要員として発車している。
1993年の開通当初は、翌年に開通する関空へのアクセス特急を阪急河原町駅から走らせる構想があったらしく、その発着ホームとしての利用が予定されていたらしい。
時刻表
堺筋線:天六・北千里・高槻市方面
堺筋線の日中は5分間隔の運行で、うち半分が阪急線に直通する(半分が北千里行き、残り半分が高槻市行き)。
夕ラッシュ時は河原町行きまで向かう堺筋準急や、茨木市行き各駅停車が運行される。
興味深いのは、時刻表の行先の「無」表示が北千里行きになっていること。乗り入れ先の阪急線が千里線であることに起因するのだろう。
のりば
堺筋線仕様の駅票。乗り入れ先の阪急色に合わせたラインカラー。
通常は2・3番線のみから発車する。
2・3番線ホームは島式1面2線構造。
3番線に阪急車8300系の高槻市行きが停車中。
その横顔。
日中は、2番線から堺筋線内折り返し列車、3番線から阪急線直通列車が発車している模様。
2番線には市交車両66系の天神橋筋六丁目行きが停車中。
3番線に、阪急千里線直通の北千里行きがやってきた。こちらも市交車両66系だ。
そして、2番線の向こうには、普段使われない1番線ホームの姿が。
阪急・京都河原町方面から、関空アクセスのための特急発着ホームとする構想があったが、残念ながら実現には至らなかった。
なので、普段の1番線は照明も落とされている。
2番線ホーム端から引上げ線方向を望む。
えきログちゃんねる
[大阪地下鉄堺筋線天下茶屋駅接近メロディ/市交では珍しい3番線]北千里行き(阪急千里線直通)201508
[大阪地下鉄堺筋線天下茶屋駅接近メロディ]天神橋筋六丁目行き@2番線201508
阪急線直通電車と違って、線内折り返しの天六行きはなぜか「○○方面」の案内がありません。
[大阪地下鉄堺筋線天下茶屋駅発車メロディ始発駅ver]天神橋筋六丁目行き201508
始発駅なので発車メロディの前に案内放送が流れます。