御陵駅[京都地下鉄・京阪](京都市山科区)~東西線と京津線との接続駅で、当駅でしか聞けない発車メロディと遊歩道となった廃線跡も楽しめる難読駅~

京都洛東の交通の要所・山科から一駅西にあり、京都地下鉄東西線と京阪京津線との接続駅である、島式1面2線が地下2階と3階に2層となった4線構造の駅。

大化の改新で有名な天智天皇のお墓である山科陵(やましなのみささぎ)のお膝元にあることから「みささぎ」と名乗るが、恐らくほとんどの人は読めないであろう超難読駅でもある。

地下鉄東西線で唯一4番線まで有する最大規模の駅でもあり、当駅でしか聞くことの出来ない特徴的な発車メロディが楽しめ、東西に非常に長いコンコースと、旧御陵駅付近の遊歩道として整備された廃駅と廃線跡等、落ち着いた周辺環境ながら、見どころの多い駅となっている。

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外観・駅周辺

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京津線の旧起点・京津三条駅のあった現地下鉄三条京阪駅から、三条通りを西に3.5km進んだところにある日ノ岡交差点。

京津線の京津三条ー当駅間が廃止されるまでの間、日ノ岡電停があった場所。1997年まではこの三条通りの上を路面電車が走っていた。

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その日ノ岡交差点から三条通りを東に沿って御陵駅の入り口が点在する。

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西方向は、京都の東山の山々が。1912年(大正元年)から1997年(平成9年)までの実に85年間が路面電車時代だった。

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ここが旧御陵駅のあった御陵交差点。現御陵駅は、日ノ岡電停と御陵駅の中間地点に、旧両駅を統合した形で開設された。

京津線・旧御陵駅~京阪山科駅廃線跡地

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その御陵交差点の南西角に、何やら駅舎風の屋根を発見。

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実は、ここが旧御陵駅のあった場所。奥の小道を挟んで千鳥式にホームが設置されていた。

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かつての地上駅時代の京津線の面影を伝えるために設置された駅舎風日陰棚。

路面電車時代の旧御陵駅は準急停車駅で、京都方面は、当駅を出ると、終点の京津三条まで路面上をノンストップで駆け抜けていた。

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そして、その奥に繋がる、旧京津線の線路が走っていたところは、現在は「みどりの径(みち)」と呼ばれる遊歩道として整備されている。

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そして、再び三条通りと合流。

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旧京津線は、このまま三条通りを横切って京阪山科方面に向かっていた。

この写真の地点の右奥・北西方面には、駅名の由来となった天智天皇山科陵(やましなのみささぎ)がある。

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上の写真の地点から右手・東方向に進むと、現京津線が地上に上がる地点に出る。左上の高架はJR琵琶湖線(東海道本線)。

京津線は、この地点ではJRの北側にあるが、この後この高架をくぐって、山科駅に来る頃にはJRの南側の立ち位置を変える。

改札口・コンコース

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旧日ノ岡電停と旧御陵駅の間に位置する現御陵駅は、利用者に配慮して旧両駅側に地上出入口があるため、こんなに長い地下コンコースとなっているのが特徴。

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しかし、改札口は中央に一か所だけなので、地下に入った後が結構長い。

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改札内コンコース。地下鉄東西線は駅ごとにステーションカラーが設定されており、御陵駅は桔梗色のカラーリングが柱に施されている。

時刻表

京阪京津線:京阪山科・四宮・浜大津方面

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当駅は地下鉄管理駅ということもあり、山科には京阪山科駅ではなく地下鉄山科駅へ誘導する作戦か、京津線の時刻表は、なぜか「四宮」・浜大津方面となっている。

日中は毎時4本。路面電車時代から比べると、四宮以遠の本数は維持されているが、2両から4両編成に増設されているので、輸送量は倍増している。

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京都地下鉄東西線

山科・醍醐・六地蔵方面

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というわけで、地下鉄東西線の時刻表はしっかり山科方面との記載が。山科への乗車機会は地下鉄の方が倍あるが、運賃は京阪の方が50円安い。

地下鉄東西線計画当初は、京津線は三条ー京阪山科間を廃止して、京阪山科から地下鉄東西線に乗り入れる予定だったが、山科より南下する東西線と東に向かう京津線との線形が合わなかった関係で、接続駅が当駅となった経緯がある。

そのため、当駅ー山科間が京阪と地下鉄で併存する形となり、運賃計算上の考慮もないという非効率な状態が残ってしまった。

三条京阪・烏丸御池・太秦天神川方面

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当駅の時刻表で興味深いのは、当駅より西行きも地下鉄東西線から来る電車と、京津線から乗り入れる電車で時刻表が分かれているということ。

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地下鉄東西線・六地蔵方面からの電車が毎時8本、京阪京津線からの乗り入れ車が毎時4本で、計毎時12本体制。

京津線からの乗り入れのうち、半分が三条京阪の一つ先の京都市役所前止まりなので、烏丸線との乗換駅である烏丸御池から先は毎時10本となる。

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乗り場

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当駅は京都地下鉄では唯一の2面4線構造の駅だが、地上を走る片道1車線の三条通りの道幅制限のため、同一階に2面のホームを設置することが出来ず、1面2線ホームを地下2階と地下3階に分割させる二層構造となっている。

【1・2番のりば:地下2階】東西線:三条京阪・太秦天神川方面

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その道幅制限のため、各ホームの幅も狭くなっている。改札に近い地下2階は、より利用の多い西行き・京都市内方面行きのホームとなっている。

京都地下鉄管理の駅なので、ホームは完全防備型ホームドアが設置された東西線仕様で、京阪色は一切ない。

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ホームは完全防備されているので、線路は車内からしか見られない。

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車輌を拝むことも窓越し。ここまで防備されると少し悲しい気持ちになる。写真は京阪京津線から乗り入れてきた京阪800系の太秦天神川行き。30分に1本の運行だ。

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その横顔をホームドア越しに眺める。京阪の車両は京津線の地上駅で直接見ることができるのでまだいい。

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この駅だけではないが、地下鉄東西線の駅は、こんな感じでホーム幅が狭いところが多いのが特徴。

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ホームの両端はやや開放的な感じになる。右側の1番線に地下鉄東西線の六地蔵方面からの電車が到着し、左側の2番線に京阪京津線からの乗り入れ電車が到着する。

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御陵駅は、京阪京津線との接続のために、4線を筒状で分離させた4線シールド工法という技法で建設された。写真は、ホーム端から地下鉄山科方面を望む。

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【3・4番のりば:地下3階】東西線:六地蔵方面・京津線:浜大津方面

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東行き方面ホームへは、地下2階ホームからの連絡階段を下って、、

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地下3階に向かう。

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右側3番線が地下鉄東西線、左側4番線が京阪京津線のホーム。

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列車案内掲示板はまだフルカラー化されていない。

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ここから、地下1階の改札階まで延々と階段が続いている。

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3番線の地下鉄東西線方面行きホームは赤色の番線表記。

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4番線の京阪京津線は青色の番線表記。御陵駅でしか見られないデザインだ。

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平日昼間のせいもあってか人影がほとんどない。当駅の1日の利用客数は約15000人。

そんなに少なくない利用客数だが、このあまりの人影のなさは、地下鉄⇔京阪の構内乗換利用が大半を占めるということなのだろうか。

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3番線を発車する京都市交50系の六地蔵行き。ここから地上に出る京阪京津線と違って、地下鉄東西線は始発から終点まで完全防備されるため、50系を直接拝見することは残念ながらできない。

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[京阪・京都地下鉄御陵駅発車メロディ:この駅でしか聞けないver]京津線から乗り入れの太秦天神川行き@2番のりば201510

[この駅でしか聞けない発車メロディ:京阪京津線御陵駅]浜大津行き@4番のりば(独特の警笛音付)201510

[京阪・京都地下鉄御陵駅接近メロディ:京津線ver]浜大津行き@4番のりば201510

[京阪・京都地下鉄御陵駅接近メロディ]地下鉄東西線からの太秦天神川行き@1番のりば201510

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