阪神間のベッドタウン・西宮の実質的な中心駅である西宮北口駅の一駅南に位置する、今津線(今津南線)の相対式2面2線の高架駅。
駅真下を走る国道2号の通称から名づけられた駅名で、阪神電車とは何の関係も無いが、実は1975年(昭和50年)まで同国道上を走っていた阪神電車・国道線の「北今津」電停が存在していたというトリビアも残されている。
リニューアルされたコンコースとは裏腹に、駅舎自体は1927年(昭和2年)の開業から現在に至るまで約90年間使用され続けており、往年の年季がレトロな魅力を放つ駅となっている。
外観・駅周辺
阪急電車の駅なのに「阪神」国道という、関西圏外の人にとっては混乱を巻き起こしかねない駅名の阪神国道駅。
文字通り、国道2号の通称である「阪神国道」の真上を通ることから名づけられた駅名で、阪神電車とは何の関係もない。
ましてや、阪急と阪神の「国道駅」でもない。
しかし、この阪神国道には、実は1975年(昭和50年)まで阪神の路面電車である国道線が通っており、この付近に「北今津」電停を構えていた。
つまり、駅名は異なるものの、当地には阪神電車の駅も存在していたのだ。
駅東側に拡がる広大な空き地は、2012年(平成24年)8月まで操業していたアサヒビール西宮工場跡地。
その奥には、JR神戸線(東海道本線)が阪急今津線と直交する形で走っている。
阪神国道駅の入り口は、駅南側の阪神国道(国道2号)沿いの地上にある。
駅の表玄関は綺麗にリニューアルされたが、ホームや橋脚等は、1927年(昭和2年)の開業当時の姿を残しており、レトロな魅力を放っている。
改札口・コンコース
阪神国道沿いに1か所ある改札口は、2007年(平成19年)の駅改良工事によって綺麗にリニューアルされた。
当駅は、今津線の西宮北口ー今津間開通から1年後の1927年(昭和2年)に開業した約90年の歴史を誇る駅である。
綺麗にリニューアルされてバリアフリー化されたコンコース。当駅の利用客数は1日約4500人程度だが、駅員はちゃんと配置されている。
時刻表
今津線:今津方面
今津線は、公式には今津ー宝塚間となっているが、1984年(昭和59年)に西宮北口駅における神戸線とのダイヤモンドクロス廃止後、同駅を境に南北に分断された。
同駅を通る今津ー西宮北口間は、通称・今津南線と称され、日中10分間隔で運行されているが、今津北線と異なり、こちらは短い3両編成の電車で運行されている。
乗り場
ホームは相対式2面2線の構造。
かつては今津ー宝塚間通しの6両編成の電車が通っていたが、分断後は3両編成の電車のみが入線するようになったため、北側半分は進入禁止となっている。
今津北・南線の分断後の当駅は、今津南線唯一の中間駅となった。
今津行きホームの今津寄りにある信号機は、今津北・南線分断直前に設置され、分断後から運用を開始している。
ホーム南端からは終着駅である今津駅の姿が肉眼ではっきりと確認できる。当駅ー今津駅間の距離はわずか700m、阪急線内では最も短い駅間距離である。
今津南線は、甲陽線と共に阪急で2例しかないワンマン運転実施路線であり、同線と共通の6000系3両編成が運用に就いている。
駅南西側にある跨道橋から見える6000系の眺めはなかなかの絶景だ。
そして、今津駅からやってきた同じ6000系の西宮北口行きと離合する光景も見ることが出来る。
えきログちゃんねる
[阪急の駅なのに「阪神」国道駅]今津南線6000系ワンマンカー同士の離合風景201602
[阪急で2例だけのワンマンカー路線]今津南線車内放送(今津⇒西宮北口)201602
今津南線は、甲陽線と共に阪急で2例しかないワンマンカー路線のため、車内放送は自動音声によってなされます。