かつて反目し合うライバル関係であった阪急今津線との接続駅である、阪神本線の相対式2面2線の高架駅で急行停車駅。
阪急今津線開通に合わせて1926年(大正15年)に開業したが、実は当駅は2代目今津駅で、それまでは隣の久寿川駅が今津駅を名乗っていたというトリビアが残されている。
阪急今津駅とは屋根付き連絡通路でつながっており、かつてライバル同士であった両駅が垂直に対峙するアングルは、下町風情の残る今津のシンボルとなっている。
外観・駅周辺
阪急(写真左側)と阪神の両駅が垂直で対峙するアングルが魅力的な今津駅。
かつては反目し合うライバル関係であったが、村上ファンドによる阪神株買い占め事件に端を発し、2006年(平成18年)に今でも驚きの経営統合を果たした。
阪神今津駅の高架化は、阪急今津駅に遅れること約6年の2001年(平成13年)に達成した。
その高架化を機に、阪神・阪急両今津駅は屋根付き連絡通路で結ばれるようになった。
元々今津駅は、西宮北口から阪神との接続路線として敷設された阪急今津線との接続を目的として、阪神・阪急両社が駅を新設したという経緯がある。
阪神今津駅に先立つこと6年弱の1995年(平成7年)に高架化された阪急今津駅。かつては、ここから直角急カーブを経て阪神今津駅に並ぶ地上駅であった。
屋根付き連絡通路の先には、接続先となる阪急今津駅が見える。同駅の開業は1926年(大正15年)12月18日。
それは接続元となる阪神今津駅開業の1日前という、ほぼ同時期での開業であった。
駅のすぐ南側を東西に国道43号と阪神高速3号神戸線が走っている。
下町風情の残る今津は、「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な漫画家・水木しげるが戦後数年間在住していたことでも知られている。
改札口・コンコース
改札口は駅西側の2階に1か所。
2006年(平成18年)の電撃経営統合以後は、お互いの胸の内はともかく、表向きは阪急・阪神間の連携が大幅に向上した。
高架化されて15年程度しか経っていないため、コンコースも綺麗な状態が保たれている。
時刻表
本線:神戸三宮・明石・姫路方面
運行上の境界である西宮駅の一駅梅田寄りに位置する当駅は、次の西宮止まりの急行が毎時3本と高速神戸行きの普通が毎時6本停車する。
加えて、土休日は神戸三宮行きの快速急行も停車する。
急行及び普通は次の西宮駅で後続の姫路方面行きの特急・直通特急と連絡する。
本線:尼崎・大阪梅田・難波・奈良方面
反対側の大阪方面行きは、西宮駅始発の梅田行き急行が毎時3本と梅田行き普通が毎時6本停車する。
加えて、土休日は尼崎から阪神なんば線に入って、難波・奈良方面に向かう快速急行も停車する。
また、朝ラッシュ時間帯は急行の代わりに青木(2016年3月以降は御影)始発の区間特急が停車するダイヤとなっている。
乗り場
ホームは相対式2面2線構造。
当駅は阪急今津駅に合わせて1926年(大正15年)に開業されたが、当駅は実は2代目今津駅で、初代今津駅は隣の久寿川駅が名乗っていた。
ホームは高架化時に延伸され、阪神車19m級車両8両編成分が停車可能となっているが、現在は最長6両での運転のため、ホーム東端は進入禁止となっている。
液晶フルカラーの発車案内板は、2008年(平成20年)から使用開始され、駅の自動放送も固定音声から詳細放送に変更され、駅の格上げが図られている。
ホーム端から西の西宮方面を望む。蛇行の多い阪神本線において数少ない見通しの良い場所かもしれない。
2番線ホーム端からは、北方向に垂直対峙する阪急今津駅の様子も伺える。
その2番線に、5500系ジェットカーの各駅停車・高速神戸行きがやってきた。
その各停に続く赤胴車8000系の急行は、次の西宮止まりとなっている。
そして、その各停・急行を追いかける山陽5000系の直通特急姫路行きが通過していく。
今度は梅田方面行きの1番線にやってきた、5500系ジェットカーの各駅停車。10分間隔での運行だが、短い4両編成だ。
次に8000系でやってきた梅田行きの急行は20分の1本の運転。各停と優等で車両系統を完全に分けているのは阪神の特徴である。
そして、今度の1番線にやってきた5001形各停梅田行き。その驚異的な起動加速度に毎度驚かされる、阪神が誇る往年の青胴車だ。
えきログちゃんねる
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