地盤が軟弱なため、JRの高架駅のさらに上層に設置され、地表面から高さでは日本最高位(地上13.7m)にある地下鉄の駅である相対式2面2線の高架駅。
中央線と並んで走る、より高位置にある阪神高速の高架道に阻まれ、周囲は広範囲には見通せないが、第三軌条の電車が地上を走るという珍しい光景が楽しめる。
外観
東西に走る中央大通と南北に走る国道43号線が交差する弁天町駅前交差点北西側より。
2階を走るJR大阪環状線の高架のさらに上を地下鉄中央線が通るという珍しい構造。
本当は地下駅にする予定だったが、地盤が弱く地下掘削が不可能だったため。
地下鉄中央線とJR大阪環状線との連絡通路より。
中央線弁天町駅は、地表面からの高さ13.7mと日本最高位にある地下鉄の駅とのこと。結構な高さであることがわかる。
JR弁天町駅東口より。左側の丸囲みが阪神高速16号大阪港線に挟まれた中央線弁天町駅。
地上を東西に走る中央大通の面する弁天町駅前交差点北西側には、大阪市バスの弁天町駅前停がある。
利用客の大半はJRからの乗り換え客で、JR弁天町駅の改札口を出たところに、地下鉄弁天町駅との連絡通路がある。
上の写真の丸囲みの階段を登ると、地上に降りることなく、地下鉄弁天町駅に行ける。
JR弁天町駅ホームの大正寄りから、この連絡通路を撮影。齢半世紀を越しており、なかなか年季が入っているのがうかがえる。
今度は反対のアングル。この連絡通路から、JR弁天町駅ホームを望む。
駅左手に見える高い建物はホテル大阪ベイタワー。大阪で一番夜景がきれいなホテルなんだそうな。
コンコース・改札口
JRとの連絡通路を通ってたどり着いた地下鉄中央線弁天町駅の東改札。
改札口はこんな感じ。
この改札を改札内より。市バスのバス停近くに西改札もあるが、JRとの乗り換え客が大半なので、ほとんどの人はこの改札口を通る。
時刻表
中央線:本町・長田・近鉄けいはんな線(生駒・学研奈良登美ヶ丘)方面
ほぼすべての列車が長田から近鉄けいはんな線に直通するが、直通するのが当然かのごとく、「近鉄けいはんな線」という文字は1つも出てこない。
日中昼間時間帯は、生駒行き4本、けいはんな線の終点学研奈良登美ヶ丘行き4本の計8本/時の体制。
中央線は、市内の地下鉄としてだけでなく、近鉄奈良線のバイパスの役割も担っている郊外路線の顔も有しており、ラッシュ時は終点の学研奈良登美ヶ丘方面へも増発される。
中央線:コスモスクエア方面
反対方向は全列車コスモスクエア行き。日中昼間は8本/時の体制。
大基幹路線の御堂筋線は10両・15本/時。対する中央線は6両・8本/時なので、輸送量は御堂筋線の3分の1程度。
乗り場
東側九条方面を望む。両端を挟む高架が阪神高速16号大阪港線。
せっかく地表面からの高さが日本最高位にある地下鉄の駅なのに、この高速道路のおかげで見通しが阻まれてしまっている。
西側の大阪港方面。こっちも同じ様相を呈している。
但し、第三軌条で架線がないので、線路部分の見通しはすっきりして気持ちがいい。
駅票。中央線のラインカラーは緑。大阪城公園の木々をイメージしているとのこと。
ホームはシンプルな相対式2面2線の構造。
1番のりばに近鉄7000系学研奈良登美ヶ丘行きがやってきた。
その横顔。上半分が曲線に傾斜する独特のスタイルが特徴で、1986年に鉄道車両として初めてグッドデザイン賞を受賞。
今度は大阪地下鉄24系の生駒行き。
24系は一連の20系シリーズに属するが、近鉄線内での最高95km運転やワンマン運転への対応、また起動加速度の向上等の改造が施されている。
向かい側2番線には、20系のコスモスクエア行きが到着。
その横顔。10系を踏襲したアルミ合金製車体を備えており、21-25系のステンレス車である新20系(中央線では24系)とは別。
近鉄けいはんな線乗り入れ開始による最高時速向上のため、近鉄の費用負担で改造が施された。
えきログちゃんねる
1番線に到着の学研奈良登美ヶ丘行きの接近メロディ。中央線も英語放送付きだ。
今度は2番線に到着のコスモスクエア行きの接近メロディ。
今度は20系コスモスクエア行きの入線風景を動画で。地表面から最高位にある駅の雰囲気が楽しめるだろうか。