大阪府茨木市の中心駅であるJR京都線(東海道線)の2面4線の快速停車駅で、新快速停車駅の尼崎・芦屋を上回る、1日約9万人の乗降客数を誇る。
1876年(明治9年)官製鉄道の駅として開業した古い歴史を持ち、1970年(昭和45年)の大阪万博開催に合わせ、「万博東口駅」の愛称が付けられると共に、快速停車駅に昇格。
さらに最近では、立命館大学誘致・イオンモール茨木リニューアルオープン・ガンバ新スタジアム建設等による早晩利用客数10万人突破を目されている。立命館大学開設に合わせて変貌を遂げた東口と共に、数年後には新快速の茨木停車も報じられ、それに合わせた駅改良工事も行われており、勢いづいている。
競合の阪急茨木市駅とは1.5km程度離れているため、何かと比較されやすい隣のライバル都市・高槻と違って、現時点ではある程度利用客の棲み分けがなされている模様である。
目次
外観
現在は工事中となっている西口バスターミナルの歩道橋から。1970年の万博開催時に、国鉄側の最寄り駅として「万博東口駅」の愛称がつけられた茨木駅。
このバスターミナルはその際の大型開発によって出来たものだ。
駅西口からまっすぐ伸びる通りが、これも大阪万博開催時に整備された通称・エキスポロード。
大阪万博会場となった万博公園東口の日本庭園は、ここから3キロ程度の距離にあり、、、、
2015年(平成27年)11月に旧・エキスポランド跡地(万博記念公園駅付近)に開業した日本最大級の複合商業施設・エキスポシティへの連絡バスが運行されている。
その駅西口から南に歩道が伸びており、、、
その歩道を数分突き進むと、、、
かつてJT(日本たばこ産業)の工場跡地だった場所に君臨する、延床面積60,000m²を超える大型ショッピングセンター「イオンモール茨木」。
実は2001年(平成13年)1月開業当時は「マイカル茨木」であり、同年9月に経営破たんしたため、マイカル最後の大型SCであった。
そのイオンモール茨木の線路向かいにあるのが、2015年(平成27年)4月に開設したばかりの立命館大学いばらきキャンパス。
このマンモス大学の開設による利用客の増加が、当駅が将来の新快速停車駅と目される所以となっているようだ。
実は、この付近は絶好の鉄道見物スポットだったりする。
今は爆速で通過している新快速も、数年後には新聞報道通りに茨木駅に停車することになるのだろうか。
そして、その立命館大学の玄関口であり、リニューアル工事によって大変貌を遂げた駅東口。
2015年春に駅東側に出来た立命館大学いばらきキャンパスの開設に合わせ、これまでの風景が一変した。
意匠のコンセプトは「雲」らしい。
雲の切れ目から差し込む光を思わせるモニュメント。将来の新快速停車駅にふさわしい、風格ある広場に生まれ変わった。
2階の開放的あふれるデッキ部分では、コンサートやダンスなどのイベントも開催できるらしい。茨木の新しいシンボルとなりそうだ。
その2階デッキ部分から東方面には、茨木の街並みが一望できる。
競合となる阪急茨木市駅は、JR茨木駅から東に約1.5kmのところにある。
バスターミナル
西口バスターミナルの正式名称は「JR茨木」停。
阪急・近鉄・京阪が市内を縦横無尽に駆け巡る。緑一色の高槻駅前と違って3社3様のカラフルな感じが茨木の特色。
なぜか茨木に近鉄バスが走っているのは、かつて茨木市内に路線を持っていた「茨木バス」を買収したことによるもの。市内北部・西部へのバスが発着する。
東口バスターミナル。立命館大学開設に伴う再開発で大変貌を遂げた。
かつてはバス乗り場など無かったが、道路事情の改善により、これまで直通バスのなかった市南部からのバスアクセスが可能となり、近鉄・京阪が市内南部への路線を相次いで開設。特に近鉄の水尾・平田循環便はドル箱路線へと成長を遂げる。
コンコース・改札口
西口歩道橋からコンコースを望む。何かと比較されやすい高槻駅に比べるとコンパクトな作りだが、人通りは多い。現在改装工事中だ。
改札口は1か所。茨木駅は、1876年(明治9年)に、官製鉄道(東海道本線)の高槻ー大阪駅間開通の際の開業した、大変歴史のある駅だ。
1日約9万人の利用客数は、新快速通過駅では最多で、京阪神間では新快速が停車する尼崎・芦屋をも上回る。
時刻表
JR京都線:京都・米原方面
新快速が通過するので、日中は快速4本/時・普通8本/時の運転パターン。普通の半分は高槻どまりなので、京都に行く電車は実質8本/時の体制。
普通は京都まで先着するが、快速は途中新快速に追い抜かれる。ただし高槻行きの普通に乗って高槻で新快速への乗り換えも出来る。
京都への速達乗車機会は4本/時と6本/時の阪急に比して劣る。京都方面は阪急との棲み分けが十分効いている。
しかし、将来的には新快速が外側線に停車して、当駅で緩急接続を行うことになる模様で、その暁には阪急茨木市駅の地盤沈下が危ぶまれる。
JR京都線:大阪・神戸方面
大阪方面行きも快速4本/時、普通8本/時の12本体制で阪急の3分の2の頻度。
ただし、快速は内側線を走るため、普通は大阪まで快速に追い抜かれずに先着する。従って、すべての電車が大阪先着という素晴らしいダイヤとなっており、梅田までの速達乗車機会が6本/時の阪急に比して倍増、利便性はむしろJRの方が高い。
大阪(梅田)までは阪急特急が16分、JRは快速が13分、普通が16分で何と阪急特急と同じ。料金もJRの方が安いため、梅田への速達ではJRに軍配が上がっている状況だ。
乗り場
将来の新快速停車に合わせてか、現在駅のリニューアル工事が行われている。
【1・2番のりば】JR京都線:大阪・神戸方面
ホームは島式2面4線。
JR京都線(東海道本線)仕様の駅票。JR西日本の最基幹路線であるため、同社のコーポレートカラーが用いられている。
開業から約100年の間は優等が止まらない駅だったが、1970年(昭和45年)の大阪万博開催に合わせて快速が臨時停車化され、そのまま停車が継続されている。
1番のりばからは、大変貌を遂げた駅東口広場が見える。日中は外側1番のりばは通過電車のみなので、侵入防止のためのロープが張られている。
ホームは大阪方面に向かうにつれて、大きくカーブしている。新快速停車実現の暁には、このロープが外され、当駅で緩急接続が行われると目されているようだ。
2番のりばの221系の快速姫路方面網干行きが到着。快速は朝ラッシュ時以外は内側線を走る。
3番のりばに到着した223系快速米原行きとのコラボ。京都方面の快速は、次の高槻以遠は各駅に止まる普通電車に変身する。
その221系快速電車が発車。どこまでもまっすぐ線路が伸びる素晴らしい線形だ。
次の2番のりばには、207系尼崎からJR宝塚線(福知山線)に入る普通新三田行きが到着。
快速も内側線を走るため、普通電車も大阪まで先着するという、利便性の高いダイヤとなっている。
今度の普通・宝塚方面新三田行きは、321系でやってきた。
そして、外側の1番のりばを爆速で通過する281系関空特急はるか号。
1990年(平成2年)に鶴見緑地で行われた国際花と緑の博覧会開催時に、北陸方面からの特急列車が会場アクセスのために一部臨時停車したらしい。
ホーム端から大阪・三ノ宮方面を望む。東海道本線の風格を体現する、堂々たる6線の線路が美しい。
右奥にはリニューアルオープンしたイオンモール茨木が、左奥には2015年春に開設された立命館大学いばらきキャンパスの姿が見える。
【3・4番のりば】JR京都線:京都・米原方面
現時点では、残念ながらエスカレーターが設置されていない茨木駅。現在行われているリニューアル工事では設置される予定となっているが、新快速停車に間に合うだろうか。
内側3番のりばに大阪方面からやってきたのは、、、
207系の普通高槻行き。昼間時間帯の4扉車の普通電車は、全列車高槻止まりに短縮された。
今度は、外側4番のりばを、681系特急サンダーバード号が爆速で通過していく。
そして、3番のりばには、223系快速電車の京都方面野洲行きが到着した。
その横顔。快速は残念ながら京都には先着せず、高槻から普通電車に変身後、長岡京付近で後続の新快速に追い抜かれる。
ホーム北端から摂津富田・高槻方面を望む。線形の良い開放感あふれる素晴らしい眺望だ。
えきログちゃんねる[動画配信]
[JR茨木駅爆速通過風景]683系特急サンダーバード号&223系新快速201511
683系特急サンダーバード大阪行き@1番のりば
⇒223系新快速京都方面行き@4番のりば
[JR京都線茨木駅入線発車風景]221系快速姫路行き入線&321系普通高槻行き発車201511
内側線の3番のりばに入線する普通高槻行きと当時に4番のりばを爆速で通過する281系関空特急はるか号京都行き
[JR京都線茨木駅発車風景]321系普通宝塚方面新三田行き201511