大阪南港のある人工島・咲洲の北部にある中央線と南港ポートタウン線の終着駅であり、第一回近畿の駅百選認定駅。
大阪港駅からの地下鉄中央線、中ふ頭駅からの南港ポートタウン線を延伸させた結節点に、テクノポート大阪計画の中核駅として1997年に開業。
しかし、商業誘致目的の開発地活性化のため、市の公共路線としての適格性の観点から、建設にあたって国からの補助金が降りず、建設費削減のために三セク方式にして開業した経緯がある。
結局、割増運賃が敬遠されて利用が伸びなかったことから、開業から8年経った2005年に三セク化の解消・運賃体系の統一化(値下げ)を行い、その後利用客は大幅な伸びを記録している。
目次
外観
駅南口から南西方向を望む。ニュートラムのトレードセンター前駅が肉眼で確認できる。左側の超高層ビルが、日本第四位の高さ256mを誇る通称「コスモタワー」。
旧名称はWTC(ワールドトレードセンタービル)と呼ばれ、「テクノポート大阪」計画に基づき1995年に完成するも、交通アクセスの悪さから入居率が上がらず、経営破たんし、現在は大阪府咲洲庁舎となっている。
駅南側は住宅が立ち並ぶ住居地区となっている。
駅北側から北港方面を望む。2008年大阪オリンピック誘致に失敗した後も開発が進められており、カジノ構想が勃発している。
コスモスクエア駅前広場。ここは地上2階にある。
広場北側に隣接するバスターミナル。全部で4つの乗り場がある。
その右隣にある駅入り口。1997年開業時は、三セクのOTS(大阪港トランスポートシステム)線の駅として開業。
この周辺は当初商業誘致目的の開発地であったため、市の公共交通路線にはふさわしくないとのことで国の補助金が下りなかったことから、建設費削減のため三セク方式にしたという経緯がある。
2階駅前広場の西端から1階方向を望む。右手奥にみえるのが、当駅のある人工島「咲洲」と大阪港を結ぶ咲洲トンネル入り口。通行料金100円かかる有料道路だ。
改札口・コンコース
駅構内図はこんな感じ。ニュートラム南港ポートタウン線の3・4番線が地下1階、地下鉄中央線の1・2番線が地下2階となっている。
地上1階の改札外コンコース。綺麗で開放的な雰囲気。テクノポート大阪計画の中核駅として、第一回近畿の駅百選に認定されている。
西改札を改札内より。当初三セクで開業した当駅だが、割増運賃が不評で利用が伸びずにOTSの赤字経営が続いたため、2005年に大阪市交へ線路以外のすべてを譲渡し、局が第二種事業者として路線を運営することで、地下鉄との運賃体系統一を図ることとなった。
広くて開放的な改札内コンコース。三セク化解消による運賃値下げ後、利用客は伸びており、2007年度から3割増しとなっている。
西改札を入ってすぐのところにある、地下2階の中央線ホームに直結する長いエスカレーター。利用者に優しい設計だ。
時刻表
中央線:長田・生駒・学研奈良登美ヶ丘方面
中央線は、日中1時間に8本体制で、全列車近鉄けいはんな線に直通する。
うち半分が終点の学研奈良登美ヶ丘まで向かい、残りの半分が途中の生駒止まりとなる。
大阪市内は東西移動の需要は、南北移動のそれに比べて小さく、地下鉄の本数にも反映されているが、中央線は、近鉄奈良線系統の補完路線の役割を果たす重要路線だ。
乗り場
【地下1階:3・4番線】南港ポートタウン線:フェリーターミナル・住之江公園方面
地下1階はニュートラム南港ポートタウン線のホーム。
大阪市交の駅では、路線ごとにホーム番号を独立させるのが通例だが、当駅はOTS線として開業したため、例外となっており、ニュートラムのホームは3・4番線となっている。
南港ポートタウン線仕様の駅票。南港湾岸の地上を走るため、海と空を模したセルリアンブルーのラインカラーだ。
コスモスクエア駅は、南港ポートタウン線唯一の地下駅。無人の自動運転のため、全駅に完全防備型のホームドアが設置されている。
4番線に停車中の100A系住之江公園行き。
運転席はなく、完全自動運転。1981年に日本で最初に採用された画期的なシステムだ。
ホームは1面2線の島式で、奥の方に車止めがある。
ニュートラムは1車両の長さ8mの4両運転で、全長32mほどしかないが、下を走る中央線が19m級6両編成ということもあり、ホームが長く感じる。
【地下2階:1・2番線】中央線:長田・生駒・学研奈良登美ヶ丘方面
地下1階のニュートラムホームから地下2階の中央線ホームにつながる階段。
階段付近は、地上コンコース階まで吹き抜けになっており、開放的な雰囲気を醸し出している。
中央線のホームも島式1面2線。
中央線仕様の駅票。中央線のラインカラーは、大阪城公園の木々をイメージした緑色。
中央線の駅は乗降でホームを分けており、2番線は降車専用ホームとなっている。
その降車専用ホームに到着した近鉄車7000系。第三軌条方式の大阪地下鉄に合わせて製造されたけいはんな線専用車で、その斬新なデザインから、1986年に鉄道車両で最初のグッドデザイン賞に選定されている。
ホーム西端には引上げ線があり、2番線にやってきた車両は一旦引上げ線に入ってから1番線に再入線する。この先、北港夢洲方面への延長構想がある。
引上げ線から1番線に再入線してきた近鉄7000系の学研奈良登美ヶ丘行き。
発車案内掲示板は、千日前線でも利用されているカラー液晶を使った最新式だ。
7000系の横顔。
1番線と2番線に近鉄車が並んだ。
今度の生駒行きは、大阪市交の24系。
その生駒行きが発車。近鉄線内では90km/hの高速運転を行う。
ホーム東端から大阪港方面を望む。この先通過する咲洲トンネルは、沈理工法(予め制作しておいたトンネル構造物を海底に沈める工法)のトンネルとしては、日本初の鉄道・道路併用トンネルとのこと。
えきログちゃんねる
[大阪地下鉄コスモススクエア駅接近メロディw/近鉄警笛音]中央線学研奈良登美ヶ丘行き@1番線201508
[大阪地下鉄コスモススクエア駅接近メロディ降車専用ホームver]中央線当駅止まり@2番線201508
コスモスクエア駅2番線は降車専用ホームとなっており、冒頭サイン音も普通の駅とは違う鐘を鳴らしたような独特の仕様になっている。近鉄の雨蛙警笛音のおまけつき。
[ニュートラムコスモススクエア駅入線放送]南港ポートタウン線住之江公園行き@4番線201508
ニュートラムでは地下鉄の構内放送を担当している現在のお姉さんの前の代の淑女の声を使い続けている。