南海粉浜駅から東に80mの紀州街道上に位置する、阪堺線の千鳥式2面2線の電停。
路面上に安全地帯のみというシンプルな構造の電停だが、開業は南海粉浜駅より6年早い1911年(明治44年)と、実に100年以上の年月を有する歴史ある電停である。
大阪で唯一残る路面電車が下町情緒溢れる併用軌道上をのんびりと走行する、レトロ感満載の魅力的な光景が味わえる。
外観・駅周辺
南海本線と完全並走する紀州街道上に位置する阪堺線の東粉浜電停。南海粉浜駅の高架駅が肉眼で確認できる。
その南海粉浜駅東口。阪堺東粉浜電停開業から6年後の1917年(大正6年)に開業した歴史ある駅だ。
上の写真の場所から左手の東方向には、東粉浜電停のある紀州街道につながる細い路地がある。
南海粉浜駅の西側は、落ち着いた様相の東側とは打って変わって活気にあふれている。
南海粉浜駅は1日約4000人程度の利用で、構内には静寂感が漂うが、その静寂とは裏腹に、駅前は活気あふれる住吉大社の門前商店街が形成されている。
時刻表
阪堺線:我孫子道方面
阪堺線は長らく阪堺電車の基幹路線であったが、あべのハルカス開業に伴いダイヤ改正で、日中は1時間当たり3本へと大減便された。
また、運行経路もかつては恵美須町ー浜寺駅前間がメイン路線だったが、同ダイヤ改正により天王寺駅前ー浜寺駅前間がメイン路線となり、恵美須町始発の電車は全列車我孫子道行きに変更された。
乗り場
当電停は、併用軌道上に安全地帯が千鳥式に配置された2面2線の構造だ。
こちらは、軌道東側の我孫子道・浜寺駅前方面行きのりば。
新今宮駅前駅は、長らく南霞町駅を名乗ったが、近年同駅周辺に急増している外国人バックパッカーへの対応のため、2014年(平成26年)に改称された。
電停の中央から紀州街道を隣の住吉電停方面に望む。大阪下町の風情が溢れる魅力的な光景だ。
電停の安全地帯上から西方向を望む。並走する南海本線・粉浜駅の駅票が肉眼ではっきりと確認できる。
1時間に3回の貴重な遭遇、モ601形の恵美須町行きがやってきた。正式名称は漢字だが、車両前面の行先板はひらがな表記(「えびす町」)となっている。
今度は反対側にモ501形の我孫子道行きがやってきた。
普段は1時間に3本しかない阪堺線だが、正月三が日は住吉大社参詣客輸送のため、恵美須町ー我孫子道間を中心に大増便される。
えきログちゃんねる
[大阪に唯一残る路面電車・阪堺電車]阪堺線モ501形@東粉浜電停201601
南海本線と並走する阪堺線。大阪の下町を路面電車が駆け抜ける姿は、レトロ感満載の魅力的なです。