「ボートレースのメッカ」と言われる住之江競艇場の眼前に控えた、大阪市の南西端住之江区の代表駅。
地下鉄とニュートラムの終着駅同士の結節点であると共に、市内有数のバスターミナルを抱える交通の要所。堺市との市境である大和川が近い。
駅の高所からは競艇場の中が丸見えとなるので、駅交差点上の歩道橋及びニュートラムの高架ホームの競艇場側は、レース観戦が出来ないよう磨りガラスで覆われている。
目次
外観
住之江通りと新なにわ筋が交差する住之江公園前交差点にかかる歩道橋。
ここから「ボートレースのメッカ」と呼ばれる住之江競艇場がはっきりと見て取れる。
住之江公園駅はまさにこの「ボートレースのメッカ」の眼前にある。
あまりに丸見えなので、レース観戦が出来ないよう、競艇場側は磨りガラスが施されてある。
そして、どうでもいい話だが、住之江競艇の主催施行者は箕面市というトリビアがある。
その住之江競艇場の真南、住之江通りの真上にニュートラム住之江公園駅の入り口がある。
地下鉄の駅は地下にあるが、同じ大阪市交の駅なので、改札内で連絡可能だ。
前出の歩道橋から新なにわ筋を南方向に望む。駅前に「ベビーザらス」があるのは珍しい。
ここから南に1キロほど進むと、堺市との市境大和川に差し掛かる。
バスターミナル
ニュートラム住之江公園駅のすぐ南、住之江競艇場の向かい側にある複合ビル「オスカードリーム」。
大阪市交通局の経営安定化のため、市バスの住之江車庫用地を活用するために開発されたらしい。
その1階に市バスの「地下鉄住之江公園(住之江バスターミナル)」停がある。
オスカードリームに直結したバスターミナル。大阪市バス有数の規模を誇る。詳細は別記事でご紹介したい。
その奥には大阪市バスの住之江車庫がある。かなりデカい。
改札口・コンコース
四つ橋線地下ホーム
地下鉄住之江公園停(住之江バスターミナル)やオスカードリームへ繋がる5号出入口に近いコンコース。奥に見えるのが、南南改札。
四つ橋線住之江公園駅は1972(昭和47年)、玉出~当駅延伸時に開業されている。
上の写真を撮った場所の真後ろにあるのが南北改札。地下からニュートラムへの乗り換え連絡通路に最も近い改札口だ。
構内には、地下鉄住之江公園停(住之江バスターミナル)からの発車案内掲示板が備え付けられている。
案内板にもあるように、地下鉄の駅からバス停までは約200mほどあり、ニュートラムの駅からの方が近い。
ニュートラム高架ホーム
前掲の歩道橋からつながっているニュートラム駅の入り口。
改札口。奥は出口専用。ニュートラムの駅は四つ橋線から8年半遅れること1981年(昭和56年)に開業している。
「ニュー」トラムとは言え、開業からすでに40年以上たっており、中堅の域に達してきている。
コンコースから改札口方向を望む。夏の節電の影響からか、年季が入っているからか、心なしか明るさが乏しい。
今度は反対方向、改札口から奥に向けて撮影。割とコンパクトな作りだ。
時刻表
四つ橋線:大国町・四ツ橋・西梅田方面
四つ橋線は、玉出までは南海本線との並走を避けるためにクネクネするものの、そこからは一気に四つ橋筋を北に上り西梅田まで向かう。
平日日中は10本/時、全列車終点の西梅田まで向かう。朝夕ラッシュ時は1.5倍増程度まで増発される。
玉出からなんばまではほぼ南海本線と並走し、その上梅田まで乗り換えなしで行けるのは意外にアドバンテージがあるかもしれない。
南港ポートタウン線(ニュートラム):フェリーターミナル・中ふ頭・コスモスクエア方面
ニュートラムも四つ橋線と同じ1時間あたり10本。朝夕ラッシュ時の増発傾向も同じ。
ラッシュ時は車両基地のある中ふ頭止まりの電車も走っているが、それ以外全列車コスモスクエア行き。
開業当時は住之江公園~中ふ頭の路線だったが、1997年のコスモスクエア駅の開業により、両終端で地下鉄との結節が出来たことで利便性が大幅に向上した。
これは平日用の臨時ダイヤ。
ニュートラムは地下鉄に比して乗車定員が少ないため、沿線でのイベント(住之江競艇・インテックス大阪等)開催時は、臨時ダイヤが適用となる。
これは「A1」ダイヤだが、臨時ダイヤは全部で5種類ある(平日用:A1・A2、休日用:M1~M3)。
乗り場
【四つ橋線地下ホーム】大国町・四ツ橋・西梅田方面
四つ橋線は地下駅。島式1面2線のシンプルな構造。
終着駅なので、先発案内板がある。
車止め方向を望む。ホームの先端には行けないように柵が設けられている。
残念ながら自分の好きな頭端式ではないが、堺市の浜寺公園付近までの延伸が計画されていたこともあったらしい。
駅票。四つ橋線は御堂筋線の赤に対して静脈の青。海に近いところを走るからという理由もあるらしい。
ホーム先端から北加賀屋方面のトンネル内を望む。
2番線に停車中の23系西梅田行き。昼間は2番線のみ利用しているようだ。
開業から40年以上経過し、年季が入ってきている。
1日3万人に利用客があるとのことだが、平日昼間なので、ほとんど人がいない。ラッシュ時と競艇開催日中心なのだろうか。
ホーム壁の青は海をイメージしているのだろうか。
青が濃いので良い言葉でいうと落ち着きがある。悪い言葉でいうとやや暗めの印象。
【南港ポートタウン線高架ホーム】フェリーターミナル・中ふ頭・コスモスクエア方面
ニュートラムは高架ホーム。こちらも島式1面2線のシンプルな構造。
ニュートラムの正式名称は大阪市中量軌道南港ポートタウン線。神戸のポートライナーに次ぐ全国2番目の新交通システムらしい。
全駅にホームドアが設置されており、外の景色はホームドアのガラス越しにしか見ることができない。
これが前掲のオスカードリーム。駅の南側は見ることが出来る。
車止め方向を望む。この先延伸してもおかしくない構造をしている。計画は無いが。
驚きなのが、1番線、ホーム北側のホームドア。全面磨りガラスが施されており、外が全く見えない状態になっている。
これが、前述の競艇場が丸見えになるために、レース観戦を防止するために設けられた策なのだ。よっぽどな状況だったのだろうか。
ニュートラムの路線図。ラインカラーは海岸沿いを走るため、海と空のイメージのセルリアンブルーだそうな。
折り返し100A系コスモスクエア行きが入線してきた。新交通システムなので運転手のいない無人自動運転。
100A系は1991年運行開始の20年選手だが、新型車両200系の導入が予定されており、2017年3月までに全車置き換えられる予定とのこと。
ホームドアが開いて電車が停車中の状態。発車案内表示板はカラーLED。日米中韓4か国語対応だ。
100A系の正面に接近。地下鉄に比べてかなりコンパクトな作りだ。普段は4両編成で運転される。
えきログちゃんねる
地下ホームに入線の地下鉄四つ橋線西梅田行き23系。
高架ホームに入線のニュートラム南港ポートタウン線コスモスクエア行き。
サイン音も接近メロディも何もないシンプルな放送だ。
四つ橋線の車内放送(大国町→住之江公園)
大国町以降は御堂筋線の支線的扱いから四つ橋線単独の径路となる。
ニュートラム車内放送(住之江公園→コスモスクエア)。
大阪市交なので、車内放送は地下鉄のお姉さんと同じ。約8キロの行程を20分程度で走る。