古くからの交通の要衝である西宮の地に最初に開業した、JR神戸線(東海道本線)の島式2面4線の高架駅。
かつて快速停車駅を巡って当時隣駅であった芦屋駅と激しいバトルを繰り広げたが、2003年(平成15年)よりめでたく快速の終日停車駅となる。
「東京人が読めないから」という理由で130年以上に渡り地名と異なる「西ノ宮駅」との表記を余儀なくされ、2007年(平成19年)にようやく改称されたという経緯を持つ。
長らく優等が停車しなかった経緯もあり、賑わい面では競合の阪急西宮北口駅・阪神西宮駅に譲るものの、東海道本線名物の見晴し抜群の複々線の眺望は圧巻の一言であり、再開発と快速の終日停車化で、阪急・阪神優勢の西宮において攻勢をかけてきている。
外観・駅周辺
古くから交通の要衝として栄え、鉄道黎明期の1874年(明治7年)に官設鉄道の駅として開業したJR西宮駅は、西宮市内で最初に開業した歴史ある駅である。
その駅南口に1994年(平成6年)に開業した、西宮市初の大型複合ショッピングセンターであるフレンテ西宮。
当初コープデイズが核テナントとして存在していたが、震災復興で相次いで近隣に開業した大型施設との競合に敗れ、現在は2・3階部分はニトリが営業している。
上の写真の場所から駅南側を東西に走る国道2号を西方向に望む。
この通り上を1975年(昭和50年)まで阪神の路面電車・国道線が通っており、阪神西宮駅へはここから約1キロほどの距離がある。
駅北口は、開発盛んな南口とは打って変わって落ち着いた雰囲気をしている。
北口から北方向に伸びる通りにはマンションや商店が立ち並ぶが、活気ある南口とは様相を異にする光景が展開されている。
そして、さらに北に進み、もう一つの東西幹線道路である山手幹線沿いに、何やら鳥居を発見。
これは神明八幡神社と呼ばれる神社で、天保年間(1830年~1844年)に建立されたと言われているが、江戸時代末期の火災で創建時代の資料が失われてしまったらしい。
小規模だが、喧噪激しい山手幹線にあるちょっとしたオアシス的空間だ。
そして、その山手幹線からさくに北東に進むと、関西住みたい街ランキング第1位に輝く阪急西宮北口駅南側の洗練された風景へと一変し、、、、
西宮市内最多の利用客数を誇る、阪急西宮北口駅には徒歩20分程度でたどり着ける。
改札口・コンコース
駅西側には、地下に南北自由通路が設置されている。
開業当初「東京の人には読めないから」という理由で地名表記と異なる「西ノ宮」駅と名付けられ、何とそれが130年以上もの間使用されてきたが、2007年(平成19年)にようやく西宮駅に改称された。
改札口はその地下自由通路の中央に1か所存在する。
改札内コンコースは比較的コンパクトな作りとなっている。1日の利用客数約4万人の駅にしては、やや手狭感がある感じだ。
時刻表
JR神戸線:三ノ宮・姫路方面
当駅は長らく優等通過駅であったが、2003年(平成15年)より快速電車が終日停車するようになった。
従って、日中は快速毎時4本、普通毎時8本の計毎時12本体制。
快速の3分先に発車する普通は、2つ先の芦屋駅で後続の快速電車の待ち合わせを行う。
JR神戸線:尼崎・大阪・京都方面
東行き方面も同様に、1時間当たり快速4本、普通8本の体制だが、普通の半分は尼崎駅からJR東西線に入り、学研都市線方面に向かう。
乗り場
乗り場は島式2面4線の構造。
開業から130年以上経って、ようやく地名表記に合うよう改称された駅票。
当駅の所属するJR神戸線含む東海道本線の複々線区間は、抜群の線形が特徴で見晴しもよく、鉄道見物には絶好の場所が多い。
1・2番のりばホームから駅南口方向を望む。当駅周辺は街並みが古く、核となる商業施設も無かったが、震災直前の再開発で一変した。
内側2番のりばに、223系快速神戸方面加古川行きが到着した。
現在は終日快速停車駅となったが、1957年(昭和32年)に快速電車の新規停車駅を巡って当時隣の駅であった芦屋駅と激しいバトルを繰り広げたという経緯がある。
今度の内側2番のりばには、207系普通西明石行きがやってきた。
その西明石行きと同じ207系が、3番のりばに尼崎からJR東西線・学研都市線に入る四条畷行きとして鉢合わせした。
開業から長らく優等通過駅であり、隣の甲子園口駅よりも利用客数が少ない期間が長かったこともあってか、ホーム幅は狭くなっている。
駅西端よりホーム全景を撮影。
構内は閑散としているが、再開発と快速終日停車化の影響で、約10万人が利用する阪急西宮北口駅には遠く及ばないものの、阪神西宮駅と同水準にまで利用客数は伸びている。
上の写真の場所から西方向のさくら夙川・三ノ宮方面を望む。六甲山を背景にしたまっすぐの複々線が実に美しい。
その美しい複々線のかなたから、225系快速京都方面米原行きがやってきた。
その横顔。223系の次世代車両として製造された225系は、その独特のスタイルから2011年(平成23年)にグッドデザイン賞を受賞している。
外側4番のりばのさらに外側にある待避線では、不定期に貨物列車などが待避することがあるらしい。
3・4番のりばホームから駅北口方向を望む。再開発が進む南口とは異なるのどかな雰囲気が拡がる。
そして、駅北東側に拡がる広大な空き地。ゆくゆくここも再開発されるのだろうか。
今度の内側2番線にやってきた快速電車・京都方面野洲行きは、前4両が223系、後8両が225系の計12両の最長編成バージョンだ。
そして、外側4番のりばを223系新快速が爆速で通過していく。
ホーム西側は進入禁止のロープが張られている4番のりばだが、屋根の途切れるホーム東側はほとんど人が来ないためか、アナーキー状態となっている。
このまっすぐに伸びる抜群の線形は、約1キロ離れた阪急今津線の高架橋まで見渡すことが出来る。
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