神戸の政治・経済の中心地「三宮」地区に位置し、1日約23万人と兵庫県内最多の利用客数を誇る駅。特急含む全列車停車駅で、第四回近畿の駅百選認定駅。
兵庫県を代表する駅でありながら、駅舎は京都駅や大阪駅のような壮大感は無く、ホームも2面4線のコンパクトな構造だが、プラットホーム上から並走する阪急電車の姿が楽しめるという、他ではなかなか見られない光景が味わえる。
誤読防止のために「ノ」が付けられ、1874年(明治7年)の開業当初は、現在の元町駅近くの三宮神社付近に立地していたが、三宮地域を中心繁華街に整備する計画に伴い、1931年(昭和6年)に現在の場所に移転し、併せて高架化されたというトリビアがある。
目次
外観
駅南側より。左手は三宮オーパと三宮ターミナルホテルが入居する三宮ターミナルビル。
右手は、阪神大震災で全壊に近い被災を受け解体された旧神戸新聞会館を再建し、2006年10月に完成した複合商業施設「ミント神戸」。正式名称「神戸新聞会館」の名を引き継ぎ、1階には三宮バスターミナルを備える。
そこから少し西に向かった、国道2号とフラワーロードが交差する三宮交差点。JR三ノ宮駅のプラットホームも見える。
その三宮交差点を北東角より。南西角には2003年に阪神・淡路大震災復興支援館(フェニックスプラザ)跡地に建てられた神戸マルイが見える。
丸井の関西進出1号店で、当初の予想を大幅に上回る売り上げを上げ、その後のなんば・京都進出の足掛かりとなった。
JR三ノ宮駅側から三宮交差点を望む。南東角にあるそごうの地下には阪神神戸三宮駅が控えている。
この縦に走る大通りがフラワーロード。2003年の阪神タイガース優勝時には、優勝パレードも行われた。
三宮交差点から西方向を望む。国道2号に沿って、北側にJR三ノ宮駅と阪急神戸三宮駅の高架駅が見える。
南側にあるのは複合施設「さんプラザ」。以前は10階建てだったが、震災で8階部分が倒壊したため、今は6階建てに縮小された。
今度は駅北側の三宮駅北交差点。
フラワーロードを挟んで東側にJR三ノ宮駅、西側に阪急神戸三宮駅が対峙している。
JR三ノ宮駅の真横を走る阪急電車。
この場所からフラワーロードの北方向を望む。神戸の街は海と山が至近距離にあって坂が多く、独特の風情を醸し出している。
この道をまっすぐ北に2キロほど進むと、新幹線の新神戸駅につながる。
改札口・コンコース
中央口コンコースの南側より。1931年(昭和6年)に建てられた高架駅は大地震にも見事に耐え抜いた。
神戸らしい異国情緒のある綺麗なコンコースだ。
中央改札口。中央改札は地上1階にある。
中央改札と東改札を入ったところにある構内コンコース。1日23万人が利用する割にはやや手狭感があるかもしれない。
今度は変わって西口コンコース。三宮交差点にかかる歩道橋からつながる地上2階にある。
ホームは地上3階にある。西口は阪急神戸三宮駅の改札と繋がっており、人通りが最も多い。
時刻表
JR神戸線:尼崎・大阪・京都方面
JR三ノ宮駅の所属線はJR神戸線(東海道線)の1線のみ。
特急含む全列車が停車し、平日日中は1時間当たり、
新快速:4本、快速:4本、普通8本(うち尼崎からJR東西線に入る電車:4本)の計16本体制。
加えて、1時間に1本程度、山陰方面からの特急が停車する。
阪神間はJR・阪急・阪神の大激戦地帯にあるが、JRは大阪まで20分、快速でも27分で阪急の特急とほぼ同じ。速さでは完全に水をあけている(阪神特急は梅田まで31分かかる)。
しかも、新快速の3分後に発車する快速は大阪まで先着するので、大阪梅田までの速達乗車機会は8回/時と、阪急・阪神の6回を上回る(阪神は尼崎まで快速急行に乗って急行に乗り換えるルートも含めると9回になる)。
JR神戸線:西明石・姫路方面
西行き方面もJRの優勢は変わらない。
運行形態は東行きと同じ、平日日中は新快速4本、快速4本、普通8本(うち4本西明石行き、4本須磨止まり)の1時間当たり16本体制。
JRは三ノ宮から姫路まで新快速でたったの39分。対する阪神・山陽の直通特急は姫路まで1時間以上かかり、かつ運賃もさほど変わらないので、勝負になっていない。
新快速の4分前に発車する快速は神戸と明石の間で新快速に追い抜かれるが、神戸から明石まで止まらない新快速との利用客の遠近分離がなされている模様。
山陰方面行きの特急は、「はまかぜ」は神戸駅にも停車するが、「スーパーはくと」は三ノ宮駅にしか止まらない。
乗り場
【1・2番のりば】JR神戸線:尼崎・大阪・京都方面
JR西日本カラーの駅票。旧東海道線系統は、JR西日本の基幹路線なので、会社カラーを使っているとのこと。
三ノ宮駅名物は、1番のりば後方付近から見える阪急神戸三宮駅。
震災によって残念ながら神戸のシンボルであった駅舎は倒壊してしまったが、アーチ状の屋根を持つ独特のホームは健在だ。
その阪急神戸三宮駅から出発する7000系の特急大阪梅田行き。ここから梅田まで27分で駆け抜ける。
続いて2番ホームに入線する折り返しの8000系の各駅停車梅田行き。方向幕は既に梅田行きに変わっている。
春日野道付近までJRと完全並走する阪急電車を駅のホームから拝めるのは、なかなか味わえない贅沢な光景だ。
JR三ノ宮駅は所属線がJR神戸線の1線だけ、かつ地下鉄を介して隣の駅に新幹線の新神戸駅もあることから在来線特急もほとんど無い。
ということもあってか、兵庫県内最多の利用客数を誇る駅ながら、2面4線のシンプルな構造。
プラットホームも標準的な作りだ。
2番のりばに到着の207系普通高槻行き。当駅で隣の1番のりばにやってくる新快速の待ち合わせを行う。
1番のりばに223系新快速京都方面野洲行きが長い12両編成で到着。人の流れはホーム中央より西に集中するので、大阪寄りは比較的ガランとしている。
223系新快速野洲行きを正面から。ここから大阪まで爆速でたったの20分で走り抜ける。
今度の2番のりばは、尼崎からJR東西線・学研都市線(片町線)に入る207系普通四条畷行き。
【3・4番のりば】西明石・姫路方面
大阪方面を望む。ホームの東寄りの端は嵩上げがされていない部分が残っており屋根もない。
ホーム西寄り。阪急神戸三宮駅との乗り換えが近いこともあってか、人の流れはこっちの方に集中する。
4番のりばに、223系新快速姫路行きが停車中。本来は新快速より4・5分早く発車するはずの内側線の快速が遅れているため、新快速が先に三ノ宮に到着した。
そして、遅れていた223系快速加古川行きがやってきた。電車はホーム西寄りに止まる。
今度の3番のりばは207系普通西明石行き。平日昼間の普通はJR東西線から来る西明石行きと、JR京都線から来る須磨行きが交互に発車する。
4番のりばから見えるポートライナーの三宮駅。将来の新神戸駅延伸のため、東側(ミント神戸付近)への移設が検討されているとか。
今度の3番のりばは221系快速加古川行き。平日昼間は1時間あたり4本の快速のうち、加古川行きと網干行きが2本ずつとなる。
4番のりばに1日3回しかお目にかかれない「特急はまかぜ号」に遭遇。
キハ189系のディーゼル車だが、電車特急と見間違えるほどのスタイリッシュな風貌だ。
どこまでもまっすぐなホーム。このシンプルな構造が、かえって美しさを醸し出しているのかもしれない。
実は4番のりばは駅の外からこんなに至近な距離で眺めることが出来る。到着した電車は223系新快速姫路行き。
新快速はここから22キロ離れた明石まで15分、60キロ離れた姫路までたったの39分という、超爆速走行を披露する。
えきログちゃんねる
JR三ノ宮駅の真横を走る阪急電車。
3番のりばに入線する221系快速網干行きの入線風景
2番のりばから発車する207系普通高槻行き