大阪ミナミの繁華街「なんば」からやや西に外れた大阪シティエアターミナル(OCAT)真下に入居する、関西圏のJRにおける初の地下駅であり、駅名にローマ字が入った日本最初の駅。
当駅の前身は開業100年超の歴史を持つ「湊町駅」。旧駅名が示す通り、当駅がある場所は「難波(なんば)」ではないが、1994年の関空開業と同時になんば駅(及び大阪難波駅)と地下連絡する計画があったことから、現役名に改名(実際に「なんばウォーク」を介して繋がった)。
大和路線(関西本線)の終着駅だが、将来の地下鉄なにわ筋線延伸を見越して、ホームは途中駅と変わらない島式2面4線の構造。
しかし、なんばの中心から外れていることもあって、1日の利用客は5万人程度にとどまっており、他の「なんば駅」に比して静かな佇まいとなっている。
外観
そのOCAT正面の正面玄関がこれ。関空開業から遅れること2年の1996年に開業。
当初は関空へのアクセス拠点目的のため、ここでチェックインを行うことが出来たが、利用が低迷したため現在は廃止となっている。
そのOCAT正面の左側にJR難波駅につながる階段がある。
地下1階がJR難波駅の入り口。改札口は1つのシンプルな構造。綺麗で余裕のある敷地。
JRの駅が「湊町駅」から「JR難波駅」に改名されたのは関空開業同日の1994年だが、OCAT開業と同時に地下駅に移転した。
なんば方面には、地下道「なんばウォーク」を介して繋がっている。この地下道を5分程度歩けば近鉄・阪神の大阪難波駅と地下鉄なんば駅。
御堂筋の南端にある南海なんば駅へは10分以上かかる。
改札口・コンコース
駅北側に一つだけ設けられている改札口を改札内より。
電車到着直後は、それなりに人通りがあるが、、、
それも長くは続かず、静かな時が流れる時間帯の方が長い。
改名当初は関空アクセス拠点の位置づけだったこともあり、綺麗で広いコンコース。
今は関空行きの電車が全廃され、大和路線(関西本線)のみが運行されている。
狭いうえに終始忙しい大阪難波駅に少し分けてあげたくなるくらいの余裕ある空間だ。
時刻表
大和路線(関西線):王寺・奈良・加茂方面
OCATを関空アクセスの拠点と位置付けていたころは、当駅から関空快速が発車していたが、利用が低迷したため2008年に全廃。現在は大和路線の電車のみが発車している。
平日昼間は王寺行き普通:4本、王寺or高田行き快速:2本の計6本/時体制。
朝ラッシュ時は快速・普通両方、夕ラッシュ時は普通が増発されるが、全体の本数は少ない。
なんばの中心から西に外れており、1日5万人程度の利用にとどまっている利用状況を反映している。
乗り場
駅票。大和路線のラインカラーは緑。奈良に向かう路線なので、古都の落ち着いたイメージと新しい開発エリアのイメージとのこと。
ホームは島式2面4線の構造。関西ではまだまだ健在の201系普通王寺行きが2番のりばに停車中。
終着駅なので車止めがあるが、地下鉄なにわ筋線延伸を見越して、思いっきり中間駅の構造となっている。
1・2番のりばからは普通が発車する。綺麗で広いが人が少ない。
205系普通王寺行きを正面から。ラインカラーに合わせた(?)ウグイス色の車両だ。
2番のりばに停車中の201系普通王寺行きと、向こうのホーム3番のりばには221系快速高田行きが停車中。
201系の横顔。ホーム今宮方向を望む。
今度は変わって隣のホーム快速が発車する3・4番のりば。221系快速高田行きが3番のりばに停車中。
昼間は30分に1本しか列車が発車しない3・4番のりば。贅沢な使い方だ。
221系快速高田行きの横顔。快適クロスシート車だ。
王寺から和歌山線に入って、万葉まほろば線(桜井線)との乗換駅である高田まで向かう。王寺からは各駅停車だ。
4番のりばから今宮方面を望む。今の運行本数なら1面2線でも十分捌けそうだが、地下鉄なにわ筋線延伸を見越しての贅沢な作りとなっているのだろう。
3番のりばから発車する221系快速高田行きを2番のりばから撮影。
昼間はどれか一つのホーム(1・2番のりばor3・4番のりば)だけを使うと、乗客の利便性は向上するような気がするが、これがJR西の「余裕」なのだろうか。