近鉄難波線(奈良線)と阪神なんば線の起終点である2面3線の地下駅。
戦後まもなく(1946年)近鉄と阪神の相互乗り入れのための路線として計画され、1970年に近鉄難波線が先に開業。長らく近鉄単独の駅だったが、2009年に晴れて60年越しで当初の計画通りに阪神なんば線との直通を開始。これを機に駅名を「近鉄難波駅」から「大阪難波駅」へと改称。
近鉄難波線と全く同時期に開業し、かつ鶴橋まで並走する地下鉄千日前線なんば駅の真隣に存在する関係で、近鉄・阪神合わせて1日約18万人が利用する大ターミナル駅にも関わらず、2面3線のコンパクトな構造で近鉄特急含む大量の電車を捌く必要に迫られている。
また、阪神なんば線開業によって確保できなくなった引上げ線を、隣の桜川駅に移設した関係で、大阪難波~桜川間は阪神なんば線の路線ながら近鉄が管理しており、近鉄と阪神の乗務員交代も桜川駅で行われるというトリビアがある。
目次
外観・駅周辺
その難波交差点の南西角にある大阪難波駅が入居する近鉄難波ビル。
大阪難波駅は長らく近鉄難波線(奈良線)の終着駅だったが、阪神なんば線との直通運転開始により、阪神のターミナル駅にもなった。
近鉄にとっては、大阪阿部野橋駅・大阪上本町駅と並ぶ大阪方3大ターミナルの一つ。
阪神にとっては、梅田駅と並ぶ大阪方2大ターミナルの一つ。
大阪地下鉄なんば駅御堂筋線との乗り換えに便利な北西・北東改札付近。ここに大阪難波駅に降りる階段がある。
その階段を降りると、、、
大阪難波駅東改札に出る。これがメインの改札口だ。
改札口・コンコース
東改札口前にあるきっぷ売り場。
近鉄・阪神合わせて1日約18万人もの人が利用するターミナル駅だけの切符売場の敷地も広い。
東改札入り口。
東改札口を改札内から。御堂筋線との乗り換えに近いメインの改札口だけあって、改札機の数もズラリ感がある。
綺麗で広いコンコースには、近鉄特急に乗って遠方に向かう人のための駅ナカショップが充実。
東改札と反対側の西改札方面は四つ橋線との乗り換えに便利な改札口。
こちらは打って変わって落ち着いた人通りで、改札機の数も少ない。
駅構内図はこんな感じ。1日18万人が利用するターミナル駅の割にはコンパクトな作り。
この駅の真横を大阪地下鉄千日前線が走っている。全く同じ時期(1970年)に開業し、かつ当駅から鶴橋まで完全に並走する。
時刻表
近鉄難波線・奈良線:奈良・大和西大寺・生駒方面
正式には近鉄難波線だが、実質は奈良線の通勤電車と大阪線経由で伊勢志摩に向かう近鉄特急が発着する駅となっている。
通勤電車の平日昼間は、1時間あたり
阪神線(神戸三宮)から直通する快速急行奈良行き:3本
当駅仕立の急行奈良行き:3本
阪神線(尼崎)から直通する準急・区間準急西大寺行き(一部奈良行き):3本
当駅仕立の各駅停車西大寺・奈良行き:3本
阪神線(尼崎)から直通する各駅停車東花園行き:3本の計15本体制。
ラッシュ時でも本数が増えないのが特徴だが、車両増結で対応している。
近鉄の時刻表でしか見られない「当駅仕立」の意味は、他社線でいう「当駅始発」と同じ意味とのこと。
阪神なんば線:尼崎・神戸三宮方面
阪神なんば線方面の平日昼間は、1時間あたり
各駅停車尼崎行き(準急も阪神なんば線内は各駅に停車する):6本の計9本体制。
こちらもラッシュで本数が増えることは無く、増結で対応している模様。
乗り場
【1番のりば】阪神なんば線:尼崎・神戸三宮方面
駅票。大阪難波駅は阪神線の駅でもあるが、近鉄管理の駅なので、全てが思いっきり近鉄仕様で阪神色は一切ない。
ちなみに、運行上も次の桜川駅までは近鉄の管理なので、さらに阪神色が薄くなる。
阪神なんば線ホームは単式1面1線の1番のりば。
かつては降車専用ホームだったが、阪神なんば線との60年越しの相互乗り入れ実現で、ここからも人が乗るようになった。
名古屋から戻ってきた近鉄特急21020系アーバンライナーnext。近鉄特急は臨時運転が無い限り、大阪難波止まりだ。
こちらも大阪難波止まりの5800系急行。おでこの案内表記上は「難波」となっている。近鉄では難波はひらがなにならない。
後続の列車が次々とやってくるので、終点でもさっさと発車。奥に1線ある引上げ線か、桜川駅にある引上げ線まで回送される。
向かい側の2番のりばにはシリーズ21の5820系大和西大寺行きの各駅停車が停車中。
2番のりば桜川方面から1番のりばを望む。ホームがややカーブしているのがわかる。
1番のりばから発車する阪神車と後続の快速急行を待つ人たち。
2番のりばには近鉄特急賢島行き30000系ビスターカーが停車中だ。
1~3番のりばすべてに列車が並ぶ。2面3線で大量の列車を捌くので終始忙しい。
真隣を全く同時期に開業した地下鉄千日前線に用地を取られてしまったため、これ以上ホームを拡張できなかった。
上本町駅地上ホームとえらい違いだ。
【2・3番のりば】近鉄難波線・奈良線:奈良・大和西大寺・生駒方面
近鉄難波線(奈良線)方面行きは島式1面2線構造。
1番のりばに到着の5800系デボ1形復刻車両の5800系大和西大寺行き区間準急。快適クロスシート車だ。
今度はシリーズ21の5820系当駅仕立の奈良行き急行。奈良線もクロスシート車が増えた。
次の1番のりばは、こちらも当駅仕立の8000系奈良行き各駅停車。
阪神線直通運転開始前は、特急が1番のりば、通勤車が2番のりばが基本だったが、1番乗り場側が本線となったために入線形態も逆転した。
日本橋側寄りのホームは幅が狭くなっている。
2番のりばに停車中の特急21020系アーバンライナーの名古屋行き。
そして、興味深いこの案内板。実は13:00発のアーバンライナーの後ろに、13:05発の賢島行きのビスターカーが縦列停車しているのだ。
前のアーバンライナーが発車した後に残った30000系ビスターカー賢島行き。
2線しかないホームで近鉄特急含む18本もの電車を捌かないといけないので、苦肉の策としての縦列停車だ。
ホーム中央から桜川方面はホーム幅が広くとられている。
大阪難波駅は近鉄特急の始発駅なので、当然特急券売り場も健在。その奥は駅ファミ化進行中。
ホーム桜川寄りから日本橋方向を望む。微妙にクネクネ曲がっている。
1番のりばに到着の阪神1000系の東花園行き各駅停車。
阪神本線では優等に使われる赤胴車だが、なんば線・近鉄線内では堂々と各駅停車でも使われる。
今度は5800系奈良行き快速急行。近鉄は21m4扉、阪神は19m3扉。規格の違う車両が同じ路線を走る。
2番のりばに5820系の大和西大寺行き各駅停車が停車中。シリーズ21の行先表記は国名(大和)もちゃんと表示される。
ホーム端から桜川方面を望む。丸囲みが現存する引上げ線。
阪神なんば線との直通運転開始により、引上げ線2線が本線使用となったため、隣の桜川駅に移設された。
えきログちゃんねる
[近鉄・阪神大阪難波駅]名古屋行き近鉄特急接近放送(行先種別連呼・英語付き)201604
[近鉄・阪神大阪難波駅]神戸三宮行き快速急行接近放送(英語付き)201604
大阪難波駅は近鉄管理の駅なので、阪神なんば線の電車も近鉄仕様の放送で案内されます。
[近鉄・阪神大阪難波駅]奈良行き快速急行接近放送(英語付き)201604
[近鉄・阪神大阪難波駅]大和西大寺行き区間準急接近放送@2番のりば(英語付き)201604