かつて反目し合うライバル関係であった阪神本線との接続駅である、今津線(今津南線)の島式1面2線の高架駅で同線の終着駅。
当初は、阪神西宮駅付近に向かうルートが計画されたが、阪急・阪神両社で今津駅を設置して接続を図る現ルートに変更された経緯を持つ。
阪神今津駅とは屋根付き連絡通路でつながっており、かつてライバル同士であった両駅が垂直に対峙するアングルは、下町風情の残る今津のシンボルとなっている。
外観・駅周辺
阪神(写真左側)と阪急の両駅が垂直で対峙するアングルが魅力的な今津駅。
かつては反目し合うライバル関係であったが、村上ファンドによる阪神株買い占め事件に端を発し、2006年(平成18年)に今でも驚きの経営統合を果たした。
阪神今津駅側から阪急今津駅を望む。阪急今津線の西宮北口ー今津間開通に伴い、阪急・阪神の接続駅として1926年(大正15年)に開業した。
阪急今津駅の開業が、1926年(大正15年)の12月18日、阪神今津駅はその1日後の12月19日に開業している。
かつては阪神今津駅地上駅構内まで乗り入れていた阪急今津線だが、1993年(平成5年)に現位置の1階に移設された。
その後、阪急今津駅は震災後の1995年(平成7年)12月に高架化され、阪神今津駅はその6年後の2001年(平成13年)に高架化されている。
そして阪神今津駅高架化を機に、両駅は屋根付き連絡通路で結ばれるようになった。
阪急今津駅の1日後に開業した阪神今津駅は実は2代目で、初代今津駅は隣の久寿川駅が名乗っていた。
駅のすぐ南側を東西に国道43号と阪神高速3号神戸線が走っている。
下町風情の残る今津は、「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な漫画家・水木しげるが戦後数年間在住していたことでも知られている。
改札口・コンコース
改札口は阪神今津駅への高架連絡通路のある2階に1か所。
その改札口から阪神今津駅への連絡通路方向を望む。1995年(平成7年)12月に阪神今津駅より約6年早く高架化された。
改札口からさらに駅北側に進む。改札内外コンコースはお互いが見通せる開放的な作りとなっている。
そして、改札内コンコースより改札口方向を望む。格子状模様の床が、阪急らしい高級感を醸し出している。
時刻表
今津線:西宮北口方面
今津線は、公式には今津ー宝塚間となっているが、1984年(昭和59年)に西宮北口駅における神戸線とのダイヤモンドクロス廃止後、同駅を境に南北に分断された。
同駅を通る今津ー西宮北口間は、通称・今津南線と称され、日中10分間隔で運行されているが、今津北線と異なり、こちらは短い3両編成の電車で運行されている。
乗り場
ホームは駅3階にあり、島式2面2線構造となっている。
今津線は、当初は西宮北口から阪神西宮駅付近に向かうルートが計画されたが、阪神線と共に今津駅を新設して接続を図る現ルートに変更された経緯を持つ。
ホーム南側の終端には車止めが設置されており、阪神今津駅とは垂直に対峙している。
かつては当地付近から直角急カーブとなりながら東に折れて、阪神今津駅と横並びの地上駅であった。
ホーム北端から西宮北口方面を望む。
隣の阪神国道駅の姿が肉眼ではっきりと確認できる。当駅ー阪神国道駅間の距離はわずか700m、阪急線内では最も短い駅間距離である。
今津南線は、甲陽線と共に阪急で2例しかないワンマン運転実施路線であり、同線と共通の6000系3両編成が運用に就いている。
当駅の利用客数は、1日約25000人。接続する阪神今津駅とほぼ同程度であり、両線間の接続需要が数字に反映されている。
えきログちゃんねる
[阪急で2例だけのワンマンカー路線]今津南線車内放送(今津⇒西宮北口)201602