京都市中東部・中京区と下京区の区境に位置する四条大宮交差点にある、近畿最初の地下鉄として、1931年(昭和6年)に阪急京都線の終着駅として開業した相対式2面2線の地下駅。
1931年(昭和6年)に開業し、長らく京都ー大阪ノンストップ特急の数少ない停車駅(十三・大宮・烏丸)として特別の地位を誇る。
しかし、1997年の地下鉄東西線開通以降利用客が激減し、ついに2001年に昼間の特急通過駅への格下げという珍しい事態が生じたが、土木学会の推奨土木遺産にも認定された駅舎は、往年の年季を漂わせている。
外観
京都市中東部、東西を走る四条通と南北に走る大宮通が交差する四条大宮交差点。この北東角に阪急大宮駅がある。
1931年(昭和6年)に当時の新京阪線が西院より延伸され、「京阪京都駅」として開業した。
四条通を東方向に望む。この通りの地下を近畿最初の地下鉄である阪急京都線が走り、1963年(昭和38年)に河原町駅まで延伸された。
四条大宮交差点南西角には、嵐電(京福)の四条大宮駅が対峙している。かつては阪急・嵐電の終点と市電が結節し、一大ターミナルの様相を呈していた。
改札口・コンコース
大宮阪急ビル地下にある東改札口。
この連絡通路を進むと、嵐電の四条大宮駅のある四条通南側に出る。
バス停は全部で9つの乗り場を有し、四条大宮交差点付近に点在。四条河原町・四条烏丸に匹敵する市内交通の要所となっている。
券売機は2台とコンパクト。
東改札口を改札内より。1997年には1日5万人以上の利用客を有していたが、地下鉄東西線開業の影響もあってか、その後利用客が激減。現在は半分程度の1日28000人となっている。
時刻表
京都線:大阪梅田方面
1997年の地下鉄東西線開業以降、利用客が激減した流れを受けて、長らく特急停車駅だった地位から2001年に特急通過駅へ降格の憂き目に合う。
但し、朝夕ラッシュ時は優等含む全列車停車駅の地位は確保しており、通勤通学利用客への影響は軽微となっている。
平日日中は準急のみ10分間隔の運転だが、ラッシュ時は全列車が停車するため、繁忙の差が激しいダイヤとなっている。
乗り場
阪急仕様の駅票。
ホームは相対式1面2線の構造。近畿最初の地下鉄として1931年(昭和6年)に開業したホームからは、その往年の年季が漂っている。
東京地下鉄銀座線に次ぐ、全国2番目・関西初の地下鉄として開業した西院ー大宮間の地下線と大宮駅の構造物は、平成12年に土木学会の推奨土木遺産に認定されている。
2号線から発車する3300系の高槻市まで各駅に停車する準急大阪梅田行き。桂まで先着し、後続の特急の待ち合わせを行う。
2号線ホームから1号線側を望む。ホーム烏丸寄りに出口があるため、利用客はそちらに集中する。
開業当時は京都側の終着駅であり、「京都大宮駅」とも案内されるターミナル駅だった。当時の阪急京都線は京阪の路線で、新京阪線と呼ばれていた。
その後1943年に京阪と阪急が合併し、1949年に京阪が分離して現在の形になった。
1号線に到着の7300系準急京都河原町行き。
現在の1日の利用客数は約28000人。河原町駅の4割、烏丸駅の3分の1、そして同じく特急通過駅である西院駅と比べても、その3分の2程度の利用状況となった。20世紀末まで長らく続いた「十三・大宮・烏丸」の特急停車駅時代が懐かしく感じられる。
えきログちゃんねる
[近畿最初の地下鉄:阪急大宮駅入線風景]7300系河原町行き&9300系特急梅田行き通過201508