京都随一の繁華街の中心・四条河原町にある京都市バスのバス停で、京都駅・四条烏丸に並ぶ市内交通の最重要拠点であり、阪急京都線の終点・河原町駅と接続している。
バスターミナルと呼べる敷地はないものの、四条通と河原町通りにバス停を分散させて、市内縦横無尽に張り巡らされている路線を捌いている。
歩道拡張工事によって、四条通沿いのバスのりばがリニューアルされ、観光客を出迎えるにふさわしい、開放的かつ洗練された乗り場に大変貌を遂げた。
目次
- 1 外観・停留所周辺
- 2 乗り場
- 2.1 【Aのりば】四条河原町交差点から四条通:金閣寺・北野天満宮・立命館大学方面
- 2.2 【Bのりば】河原町通南行き:京都駅方面
- 2.3 【Cのりば】河原町通り北行き:河原町三条・出町柳駅・銀閣寺方面(バスの駅・四条河原町)
- 2.4 【Dのりば】四条通西行き:四条烏丸・四条大宮・嵐山・二条城・金閣寺方面
- 2.5 【Eのりば】四条通東行き:祇園・三条京阪・平安神宮・銀閣寺・清水寺方面
- 2.6 【Fのりば】河原町通北行き:出町柳駅・下鴨神社・北大路バスターミナル方面
- 2.7 【Gのりば】河原町通北行き:出町柳駅・百万遍・北白川仕伏町方面
- 2.8 【Hのりば】河原町通り北行き:平安神宮・銀閣寺・岩倉(国際会館駅)方面
- 3 乗り換え
外観・停留所周辺
京都を代表する繁華街・四条河原町交差点から四条通東方向を望む。繁華街と東山の山々とのマッチングが美しい。
京阪祇園四条駅(四条京阪)はここから徒歩3分ほどの距離にある。
今度は、河原町通りを北方向に望む。ここから河原町三条を超えて、京都市役所のある御池通り付近まで、約1キロほど繁華街が続く。
阪急京都線の終点・河原町駅は、この地下にある。
四条河原町交差点南東角にある京都マルイ。2010年(平成22年)まで四条河原町阪急だったが、売り上げ不振のために閉店し、2011年(平成23年)に関西で3番目となる京都マルイが開店した。
その京都マルイを四条通東側より望む。ここから西に四条烏丸までの約1キロの区間も繁華街が拡がっている。
四条河原町交差点から四条通を西に向かう。阪急京都線は、この四条通の地下を走っている。
上の写真に近い四条通北側には、観光客や修学旅行におなじみの、新京極・寺町の両商店街が並んでいる。
そこから四条通を挟んだ南西側にある、百貨店・藤井大丸。
1895年(明治28年)から営業している老舗で、現在は若者向けファッションを中心とした構成となっており、阪急河原町駅10番出入口と直結している。
藤井大丸からさらに西に少し進んだ四条高倉バス停付近の四条通北側には、大丸京都店が堂々と店を構えるが、藤井大丸とは資本関係は何もない。
乗り場
京都駅・四条烏丸と並ぶ、京都市内交通の最重要拠点である四条河原町では、市内縦横無尽に張り巡らされている路線をさばくため、四条通西側と河原町通りにバス停を分散させている。
旧市電の路線網が、大阪のように地下鉄ではなく、バスに継承されているのが京都の特徴だ。
【Aのりば】四条河原町交差点から四条通:金閣寺・北野天満宮・立命館大学方面
四条河原町交差点から少し北に上がった、河原町通り東沿いにあるAのりば。
河原町三条方面から四条河原町交差点を曲がって、四条通に向かうバスが発着する。
2014年(平成26年)に京都に初出店したスウェーデンのファストファッションブランド・H&M。H&Mとしては日本最大級のフロア面積をひっさげて、京都一のファッションの激戦区に乗り込んできた。
そのAのりばの到着した10系統・宇多野線。ここから四条河原町交差点を左折して一旦三条京阪を経由して、丸太町通・千本通・今出川通から右京区の御室・宇多野地区の向かう路線。
西側では、嵐電北野線の終点・北野白梅町駅とも接続している。
この15系統・御池線も、一旦四条通を東進して三条京阪に戻る。
その後、二条まで地下鉄東西線が走る御池通りを並走してから北上し、北区衣笠地区にある立命館大学に向かう伝統路線だ。
59系統・衣笠線も一旦三条京阪に戻り、右京区の御室・宇多野地区を結ぶ路線。10系統との違いは、京都御所・金閣寺・竜安寺等の観光施設をめぐる点。
そのため、10系統よりも利用客数が多い黒字路線で、本数も増発されている。
これも、市バスきってのドル箱路線である5系統・銀閣寺線。これは四条河原町交差点を右折し、四条烏丸を経由して京都駅に向かう。
但し、混雑する四条通西行きを経由するため、京都駅へはBのりばのバスに乗車した方が早く着ける。
【Bのりば】河原町通南行き:京都駅方面
四条河原町交差点南東角、京都マルイ前にあるBのりば。
阪急河原町駅2番出入口は、当のりばの真後ろにある。
ここからは、主に河原町通を真っ直ぐ南下して京都駅に最短で行けるバスが発車している。
そのBのりばにやってきた17系統・河原町線の京都駅前行き。
旧市電2号系統の代替機能を有しており、均一区間系統では最も営業係数が低い、最も収益性の高い路線となっている。
次にやってきたのは205系統(河原町・西大路循環線)の同じく京都駅行き。
旧市電の4号・5号系統を継承しており、京都駅から七条通・西大路通・北大路通を経由して河原町通に戻る全長22キロのロングラン路線であり、市バスで最多の1日3万人以上の利用客数を誇る。
【Cのりば】河原町通り北行き:河原町三条・出町柳駅・銀閣寺方面(バスの駅・四条河原町)
Cのりばは、四条河原町交差点から南に下った、河原町通西沿いにある。
この乗り場だけ、「バスの駅」という副名称がついている。
ここは、土休日に運行される京都駅と四条河原町・三条京阪を結ぶショッピングライナーの停留所となっており、
この場所にある高島屋京都店から、敷地を無償で提供してもらって建設したらしい。
平日昼間時間帯は、京都駅からの均一区間最高収益路線・17系統も止まる。
ここから河原町通を北上し、今出川通と東進して銀閣寺方面に向かう。
【Dのりば】四条通西行き:四条烏丸・四条大宮・嵐山・二条城・金閣寺方面
四条通のある乗り場は、四条河原町交差点より西側に存在する。
激しい賛否両論を巻き起こした四条通の歩道拡張工事だが、歩行のストレスが格段に減り、歩行者と観光客にやさしくなったのは事実だろう。
交差点南西角にある高島屋京都店前・阪急河原町駅5番出入口付近にあるDのりばは、平日昼間での観光客を中心にかなり混み合っている。
Dのりばからは、四条通を西進し、市内北西部の有名観光地に向かう路線が頻発している。
何台ものバスがひっきりなしに停留所に到着するので、整列乗車のルールが設けられた。
3系統・北白川線の松尾橋行きがやってきた。ここから四条通をひたすら直進し、桂川にかかる終点・松尾橋まで向かう。
207系統・南部循環線は、四条大宮から大宮通を南下して、京都水族館・東寺方面に向かう。旧市電7号系統の継承路線だ。
46系統千本・四条線は、四条大宮から千本通をひたすら北上して北区大宮地区と上賀茂神社に向かう路線。毎時5本の高頻度運転だ。
12系統堀川・四条線は、堀川通から二条城を経由して金閣寺・立命館大学方面に向かう路線。観光需要が多い黒字路線だ。
次の32系統・西京極線は、四条大宮から大宮通を南下して五条通りに入り、わかさスタジアムのある西京極から北に戻って京都外大に向かう路線。
毎時3本程度運行されている。
203系統四条・今出川循環線は、旧市電12号・20号系統を継承する路線。
阪急・嵐電西院駅のある西大路四条から西大路通りを北上し、嵐電北野線の終点・北野白梅町から今出川通に入って、北野天満宮方面に向かう路線。
11系統・太秦線(うずまさせん)は、四条大宮からほぼ完全に嵐電嵐山本線と並走して嵐山に向かう、西日本JRバスへの委託路線。
長らく整理券車だったが、2014年(平成26年)より全区間均一料金に値下げされ、嵐電の強力なライバルとなっている。
【Eのりば】四条通東行き:祇園・三条京阪・平安神宮・銀閣寺・清水寺方面
Eのりばは、Dのりばから四条通を挟んだ北側、阪急河原町駅6番出入口付近にある。
Dのりばよりは西寄りの新京極通付近にあり、四条河原町交差点からはやや離れている。
ここからは、四条通を四条京阪から突き当たりの祇園交差点まで東進し、東山通に向かう路線が発着する。
D・Eのりばは、外国人観光客の利用が多い路線が発着するため、最新式のフルカラーLEDの到着案内版が設置されている。
歩道拡張工事に伴うリニューアルで、四条通沿いのD・Eのりばは、観光客を迎え入れるのにふさわしい、開放的かつ洗練されたのりばに大変貌を遂げた。
ここからは、市バスだけでなく、出町柳駅を経由して市内北東部の有名観光地・大原に向かう、京都バスの路線も発車している。
市内北西部の上賀茂神社からやってきた46系統千本・四条線の東行きは、祇園から東山通を北上し、平安神宮へと向かう。
207系統南部循環線の東行きは、祇園から東山通を南下して、清水寺・東福寺方面に向かう観光需要を吸収する、旧市電7号系統の継承路線。
市内北西部の衣笠地区の立命館大学からやってきた12系統は、四条京阪から川端通を北上して三条京阪に向かう。
旧市電1号系統を継承する201系統は、祇園から東山通を京都大学のある百万遍まで北上し、そこから今出川通を西進する路線。
203系統は、祇園から東山通・白川通を北上して銀閣寺道まで向かい、そこから今出川通を西進する。
201系統よりも東西に広い区間を循環する路線であり、1日の利用客数は201系統よりも多い。
1時間に1本だけ運行されている31系統・東山線は、祇園から東山通をひたすら北上して、宝ヶ池通りを西に向かって、地下鉄烏丸線の終点・国際会館駅への向かう路線だ。
【Fのりば】河原町通北行き:出町柳駅・下鴨神社・北大路バスターミナル方面
F・G・Hの3つの乗り場は、四条河原町交差点から北側の河原町通西沿いに並んでいる。
そのうち、四条河原町交差点に最も近い場所にあるFのりば。観光客利用を目論んでいないためか、旧式の標識のみの簡素なのりばとなっている。
河原町オーパに直結している。
そのFのりばに京都駅からやってきた205系統河原町・西大路循環線。ここから河原町通りを北上して北大路バスターミナルから金閣寺方面に向かう。
金閣寺へ向かう路線は、A・Dのりばからも発車しているが、四条河原町からはおそらくこれに乗るのが最短ルートだろう。
【Gのりば】河原町通北行き:出町柳駅・百万遍・北白川仕伏町方面
Gのりばは、Fのりばの一つ北にある。
のりばの後ろは、明治維新の功労者・坂本龍馬が、盟友・中岡慎太郎と共に刺客によって無念の最期を遂げた、醤油商・近江屋があった場所らしい。
そのFのりばに到着した3系統・北白川線の北白川仕伏町(きたしらかわしぶせちょう)行き。
終点・北白川仕伏町の狭いT字路における、大型車がバックで方向転換するさまは、一部のファンの間で有名な京都市バス名物の光景である。
この3系統には支線があり、北白川仕伏町には行かず、上終町(かみはてちょう)にある京都造形大前を経由する一方循環便がある。
日中ほぼ10分間隔の3系統のうち、半分はこれになる。
【Hのりば】河原町通り北行き:平安神宮・銀閣寺・岩倉(国際会館駅)方面
そして、HのりばはFのりばのさらに北に位置する。四条河原町交差点からかなり遠くなってしまった。
Hのりばのすぐ北側は、新京極通につながる繁華街である蛸薬師通り。随分北まできたもんだ。
河原町通り西沿いに、H・G・Fが北から順に並んでいる。
そのHのりばにやってきた5系統・銀閣寺線。
ここから三条京阪を経由して、平安神宮・南禅寺・永観堂・銀閣寺等の有名観光地を巡ってから、烏丸線の終点・国際会館駅に向かうドル箱路線。
D・Eのりばほどではないものの、当のりばも観光地をめぐる路線が発車するためか、フルカラーLEDの到着案内版が設置されている。
この5系統には支線が存在し、混雑の激しい四条烏丸から四条通を経由するのではなく、道幅の広い五条通りを経由してやってくる便があり、半分はこれになる。
西京極方面からやってきた32系統は、ここから平安神宮を経由して、銀閣寺に向かう。
たいていの路線は、白川通上にある銀閣寺道までしか行かないが、これは銀閣寺の最寄りとなる銀閣寺前まで向かう数少ない系統だ。