京都市の東側・洛東地域における商業中心地に位置する2面4線の高架駅で、琵琶湖線(東海道本線)と湖西線の接続点でもある新快速停車駅。
大正時代に東海道本線の大津ー京都短絡ルート開通により開業。先に開業していた京阪電車との乗換駅であったが、1997年(平成9年)の地下鉄東西線開通により3線(JR・京阪・京都地下鉄)が集結。
交通の要所としての機能が拡充された影響で、利用客数は直近10年で10%以上の伸びを記録しており、新快速停車駅にふさわしい発展を見せている。
目次
外観・駅周辺
京都洛東の交通の要所である山科駅。右からJRの高架駅、地下鉄の地下駅、京阪の地上駅の3駅が集結する一大ターミナルだ。
京阪山科駅東側踏切から、JR山科駅方面のある北東方向を望む。
JR山科駅の入口。1921年(大正10年)に、新逢坂山トンネル・東山トンネルの開通による東海道本線のルート変更(現:大津ー京都間)に伴い開業。
それ以前は、逢坂山・東山を迂回した、膳所ー大谷ー稲荷ー京都のルートが東海道本線であった。
そして、JR山科駅の真向かいにある京阪山科駅。
実は国鉄(現JR)山科駅開業より8年早い1912年(大正元年)に、毘沙門道駅として先行開業していたが、国鉄山科駅開業に合わせて山科駅前駅に改称したというトリビアがある。
山科駅南側にある、百貨店大丸も入居する商業施設「ラクト山科」。
手前を南北に走る道路が京都外環状線(外環)で、この下を地下鉄東西線が走っており、地下鉄山科駅はJR・京阪山科駅と直角に交わっている。
改札口・コンコース
改札口は1か所。
コンコースは地下道になっている。
時刻表
JR京都線:京都・大阪・神戸方面
京都のベッドタウンとして発展した山科区の唯一のJRの駅である当駅は、京都・大阪方面への通勤・通学客を中心に1日約65000人の利用客数を有する洛東の中心駅である。
1997年(平成9年)の地下鉄東西線開業の影響もあり、利用客数は直近10年で10%以上増加している。
長らく新快速通過駅であったが、1986年(昭和61年)より新快速停車駅となり、朝時間帯には特急も3本停車する重要駅となっている。
日中の運行形態は、新快速と高槻から快速となる大阪・神戸方面行きの普通電車が毎時4本ずつに加え、湖西線からやってくる京都行きの普通電車が毎時4本の計11本/時の体制となっている。
琵琶湖線:大津・草津・米原方面
東海道本線の東行きは京都から琵琶湖線と愛称を変えており、日中は1時間当たり新快速3本、普通4本の計7本の運行形態で、うち3本(新快速1本・普通2本)が途中の野洲止まりとなる。
15分ヘッドのダイヤにも関わらず、新快速が毎時3本しかないのは、1本が当駅より湖西線に入るため。但し、ラッシュ時の新快速は湖西線に入らず、すべて琵琶湖線に回る。
湖西線:堅田・近江今津方面
1974年(昭和49年)に、京都から北陸方面への短絡線目的で開通した湖西線は、当駅を通過する特急列車を除くと、日中は毎時4本体制でうち1本の新快速は敦賀まで向かう。
湖西線開業当初は新快速は堅田止まりだったが、1986年(昭和61年)に近江舞子、1996年(平成8年)には近江今津、そして2006年(平成18年)には敦賀まで延長された。
乗り場
【1・2番のりば】JR京都線:京都・大阪・神戸方面
JR京都線・琵琶湖線仕様の駅票。東海道本線はJR西日本の基幹路線のため、ラインカラーはコーポレートカラーの青を使用している。
ホームは島式2面4線。その両外側を通過線が走るため、線は全部で6線となっている。
ホーム端から東方向を望む。ここからまっすぐ走る琵琶湖線(東海道本線)から、湖西線が北東(左)に分岐していく。
内側線の2番のりばにやってきた、琵琶湖線からの普通電車221系の姫路方面網干行き。高槻まで各駅に止まり、それ以遠は快速となる。
次に2番のりばにやってきたのは、223系の新快速姫路行き。先に出発した普通を長岡京付近で追い越し、高槻・新大阪・大阪にはこの電車が先着する。
1番のりばに湖西線からやってきた、まだまだ現役国電車113系の普通京都行き。湖西線からの電車は配線の関係で、1番のりばのみに入線可能となっている。
北陸方面からやってきた681系特急サンダーバード大阪行きが1番のりばを通過。湖西線を経由してきたので、1番のりばを通過している。
次に2番のりばにやってきたのは、223系新快速の姫路方面播州赤穂行き。2番のりばなので、琵琶湖線からやってきた電車だ。
関西が世界に誇る爆速新快速は、ここから50キロ離れた大阪まで35分、80キロ離れた神戸の中心・三ノ宮までもたったの57分で走破してしまう。
駅舎がホームの東側にあり、電車も東寄りに止まるので、ホーム京都寄りは閑散としている。
駅南西方向には、山科の住宅街が広がる。駅は築堤上にあるので見晴しが良い。奥に見える連山が京の東山だ。
1日1便だけ・朝6時16分発の関西空港行き特急はるか号が停車する。
ホーム端から西の京都方面を望む。山に囲まれた美しい光景だ。
【3・4番のりば】琵琶湖線:草津・米原方面・湖西線:堅田・近江今津方面
この周辺は、北から南にかけて山からなだらかな下り斜面となっていることから、坂道・階段等の意味を持つ音である「しな」をあてて、「やましな」と呼ばれるようになったという説があるらしい。
3番のりばに、何とかつて東海道本線の新快速として大活躍した117系が入線してきた。
今は第一線から退いて湖西線の普通電車として活躍の場を移しているものの、当時のままの色で今でも現役で活躍している姿が見られるのはうれしい。
外側線の4番のりばには、ここから湖西線に入る、223系新快速近江今津行きが到着。
向かい側3番のりばには、同じ223系だが、こちらは琵琶湖線(東海道本線)に入る普通米原行きが到着した。
そして、3番のりばには、コスト削減の一環で単色の雨蛙塗装の変更された113系の湖西線普通近江舞子行き。湖西線は国電車からJRの最新式までバラエティに富んだ車両構成が楽しめる。
えきログちゃんねる
[まだまだ現役113系@JR山科駅]雨蛙色の湖西線・普通京都行き発車風景201510
[JR山科駅接近メロディ(JR京都・琵琶湖線ver)]新快速・姫路方面播州赤穂行き@2番のりば201510
[JR山科駅接近メロディ(JR京都・琵琶湖線ver)]普通米原行き@3番のりば201510